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海のスピットファイアだからシーファイア。

▲見慣れたグレー×グリーンの迷彩とは違ったパターンがいいね

 さて、大好きなスピットファイアです。否、今回はちゃんとした専用艦上戦闘機を作れなかったイギリス海軍が使ってたシーファイアです。

 そもそも艦上機といえば、海上に浮かぶ空母へ離着陸するという今も昔もハードルの高い機種。各国はそんな艦上戦闘機を専用で設計/生産するわけですが、イギリス海軍にはなかなか「コレだ!」という艦上戦闘機がなく、生産も進んでいたスピットファイアやハリケーンを改修し、空母上で運用出来るようにしました。それがシーファイアでありシーハリケーン。シーを付けたらいいんじゃね?というネーミングセンスは安直ですが、機体はそうもいかず着艦用フックを搭載したりそれに合わせて機体強度を増したり、シーファイアに至っては主翼を折りたためるような設計にしたりとそれなりに手間がかかっております。実はスピットファイアは主脚の幅が狭く、操縦に難があり空母への着艦時の事故が多かったとか…それでもシーファイアは改修を続けつつ第二次大戦後以降も長きに渡って使われ、スピットファイアの設計思想の優秀さを思い知らせる事になるのでした。

▲パッケージ裏は毎度塗装&マーキングの図面が。コレ塗りたいなーって考えるの楽しい。

 さて、今回のシーファイアMk.IbはKPモデルの最新作。以前から同社はスピットファイア各バリエーションを発売してますが、その中のMk.Vb(タミヤのウォーバードと同じやつ)のバリエーションキットとなっております。シーファイアはMk.IIIから主翼が折り畳み式になって艦上戦闘機感が強くなるんですけどもMk.Iは大体陸上型のMk.Vと同じ。外見的には着艦用フックが付くだけ。

▲パーツ数は可もなく不可もなくであるね。ただ、よく見ると胴体が二本入っておる。
▲並べてみるとこうだ。若干成型色が違うけど大体同じ胴体なのである。。

 これは海外メーカーに限らず国内のメーカーでも同じ事やってるし、ぶっちゃけガンプラだってプレバンだと色分けする為に使わないパーツが入ってたりしますが、まあ概ねそれと同じ。

 艦上機の記号でもある着艦用フックが収まる部分が新規パーツとして入ってるんですが、それを組み込むために胴体がまるっともう一本入ってるのだ。正直このテのバリエーションキットだと説明書に「ここを綺麗に切り取ってね!」っていう寸法が記載されて自力で頑張って切り取るなんていう作業の事も十分あり得るのに!ありがとうKP!これだけで俺は夜のお酒が美味しく飲めるよ!最初なんで胴体が二種類入ってるのか分からず結構悩んだけどね!

▲組みあがってしまえばスピットファイア。否シーファイア。
▲まあ、ぶっちゃけ着艦フックパーツはあんまり合いはよくないのですが。

 シーファイアは他のメーカーからも出てたりしますが、このMk.Iは陸上型との違いも少なく面白みという点ではちょっと物足りなさもありつつ塗装バリエーションとしてコレクションを増やすんだったらとてもアリです。今回のシーファイアも一気に三種類も出ててそれぞれ3種の塗装パターンが入ってるので選びたい放題だ!こういうところは海外製メーカーの楽しむポイントでもありますなあ。次はシルエットがガラリと変わるボークスフィルター付きのやつ作ろうかな!

<a href="/author/ammonaitoh/">内藤あんも</a>
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。

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