内藤あんもの「棚からひとつかみ」/最強なのに地味な戦闘機のプラモデル!

▲2パーツ。

 皆さん「ベアキャット」って戦闘機ご存じですか?第二次大戦中のアメリカ海軍艦載機(空母に載せてるヤツですね)といえば大戦前半はワイルドキャット、後半になるとヘルキャットやコルセアあたりが有名なんですが、このベアキャットはギリ戦争中には間に合わなかった機体なのです。ゼロ戦を意識して設計されたため、米軍機としては非常に小柄なのに大出力のエンジンを搭載したこのベアキャット、米海軍の戦闘機としては最高傑作になる予定でした……。いや、スペック面では十二分に鬼強いですし、最強のレシプロ艦上戦闘機の二つ名も持っているんですが、戦争に間に合わなかったという点で実はとても地味。地味ということはプラモデルも少ないという弊害が……。しかし!

▲ストイックなパッケージとみるか味気ないと感じるか…

 てなわけで今回紹介するキットはホビーボス製1/72 F8F-1ベアキャットです。ベアキャットのプラモデルは海外メーカーからはちょこちょこと出てはいるんだけど、国内メーカーでは食玩で出ているぐらい。塗装バリエーションも乏しく、正直地味な機体ではありますよね……。

 って、どれだけマイナスイメージを植え付ける気だよ!まあ待つんだ……!

▲なんかパーツ少なくね??
▲なんか、もう完成しそうな勢いだよ!

 このホビーボス製キット、パッケージに大きく「EASY ASSEMBLY AUTHENTIC KIT」という文字が躍ってます。そう、ベアキャット久しぶりの1/72完全新規金型キットは中国からやってきたシンプルなパーツ構成のプラモなんですねー。いや、実はホビーボスは以前からこのシリーズを展開しておりまして、nippperでは以前童友社のゼロ戦が紹介されてましたがこれ実は元はホビーボス製。主翼や胴体を謎の一体成型金型技術で生産しており、とてもカンタンに組み立てる事が出来る仕様となっております。コクピットなんか上から見える範囲でしか造形されていないという清さ。

▲とはいえディテールに抜かりがないのがステキなところ

 「そういうキット構成なんだから〇〇なんでしょ?」(◯◯の中は任意の言葉を思い浮かべてください)という感じもしますが、実際パーツを見てみるとキモチ良くディテールが入っております。特にカウル(機首のエンジンを覆ってるパーツ)なんかビッシリとマイナスネジモールドが。これで一体成型なんだもん。すごい。爆弾もスライド金型を使ってたりと、なんかこう、俺達は一体成型で作るんだ!という意気込みが正直パねぇキットです。どういう金型構成なのか考えながらお酒が飲めるよ!

▲つよそう(語彙力低下

 冒頭でも触れたように米海軍究極のレシプロ戦闘機といっても過言はない機体。ロケット弾や爆弾、増槽(燃料タンクね)をぶら下げた姿は堂々たるモノがあります。実はあんまり興味がない機体ではあったんだけど組んでこのアングルで見上げてヤラれちゃいましたね。俺。

 戦争には間に合わなかった機体ですが、フランス軍で実戦経験もしてたりしております。更に米海軍のアクロバットチームでもあるブルーエンジェルズで使われたり、今でもゴリッゴリにチューンナップされてエアレースで飛び回ってたりと「戦後」のイメージが強い機体。グロスシーブルー単色に白のマーキングが映え、面白い機体でもあるので是非チャレンジをば!

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。