今年最高にプレゼントしたいプラモ、EGカービィは「裏が表で表が裏」でした。

▲柔らかそうな脚と手がグニッと接しているこの感じ、固定ポーズならではの「旨味」があるよね〜

 めちゃめちゃ動くガンプラはパーツが多い!パーツが多いと小さい子やプラモに馴染みがない人にとって「組むのはちょっと大変」という印象かもね。ということでバンダイスピリッツが展開しているのがエントリーグレードだ。

 あえて可動ギミックを排し、少ないパーツ数でもバシッと組み上がるフォルム重視のプラモデルになっているんだけど、これがまあプラモ大好き人間にとってもすごく楽しい。ちょっとした息抜きになるし、プラモを通して「まだプラモ作ってない人」とコミュニケーションをとるツールにもなる。何より、固定ポーズゆえにあっと驚く「組み味」を感じることができるってのが、脳にいいよね。脳に新しい刺激が入るって、いつも素敵。

 カービィという丸っこいキャラを表現するのには似つかわしくない小さくて複雑な形状のパーツたち。これを説明書に従って重ねていく。いったい何ができるのかな〜って、ちょっと気になるでしょ。

 トマトにおにぎりにキャンディに……。そう、カービィの好物がぎっしり詰まったパーツが完成。色塗らなくても3つの色のプラスチックがぴしっと組み合わさることでこんなに豊かな光景が指先に生まれる。ま、バンダイのプラモをたくさん作っている人ならもうおわかりでしょう。

 さっきのパーツを胴体前面のパーツにしゅぽっとハメて、それを裏返すと……。顔だ!というわけ。

 「そんなの組んでるうちにバレちゃうでしょ……」と思うなかれ。やっぱりプラモを組み立てたことがない人は、「説明書に書いてあることを実直にトレースする」という行動を取るはずなんだよね。まして、プラスチックが組み合わさっただけでかわいいカービィの顔が色分けまでされてビシッと完成することを想像もしていない。そのサプライズのために、説明書だって「顔を作るよ!」とは書かず、あくまでカービィの好物を組み上げるよう書いている。

 このシステムに「まんぷくビルド!」という名前を付けて、次の工程で「わ、顔だ!かわいいね」という驚きを用意している。表だと思っていた工程が裏であり、組み上がって表に見えるものの裏に、組んだ人だけが知っているワクワクが隠される。いいじゃん、プラモじゃないと味わえない、最高の秘密。最高の楽しみ。

 これを読んだアナタはもうこのプラモのカラクリを知っている。でも、「誰かと一緒にプラモを作ろう!」あるいは、「初めてのプラモでニッコリしてもらいたい!」と思ったら、このプラモはかなりGOODだ。本当の「エントリー」に、こんな素敵なプラモがあったら、きっと仲間もたくさん増えるはず!パートナーやお子さんへのお土産に、会社の気になるアイツに、ぜひEGカービィをプレゼントしてみよう。プラモが繋ぐ笑顔の輪が広がるといいね。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>
からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。