徹底的おもてなしで「前代未聞の組み味」を実現したドラえもんのプラモに超感動!

 待ちに待ったプラモが発売されたから買ってきて組んだらめちゃくちゃなスピードで完成してしまったんですが、この感動をみんなと分かち合いたい。というか、2020年ベスト10に絶対入るすっごいプラモだから、みんな買うべき。この組み味は、感動だ。

 道具いらずでバリバリ組める対象年齢3歳〜のエントリーグレード ドラえもんだ。ランナーとパーツを繋いでいるのははBANDAI SPIRITSお得意のタッチゲート。これはパーツを手でひねるだけでパリッと外せて、跡もほとんど残らない。

 白い顔にひげと目のカタチをした穴が開いている。逆光で見るとダークなドラえもんになるな……。

 後ろから迫る黒いパーツ。ひげと目が凸形状になっているので、さっきの穴とカチリとハマる。気持ちがいい。

 胴体の白い部分は前後割り。足は左右で繋がっていて、ここの嵌合もシカクとマルになっているから、日能研に入らなくてもバシッと組める。そして、このプラモで一番凄いと思ったのは両手の表現だ。

 青い胴体は上下割りで、白い胴体は前後割り。ズボッと白いパーツを入れると、果たして両脇に存在した丸い形状が手であったことに気付かされる。パーツ数を減らしながら、確実に組める設計としつつ、手を胴体といっしょに整形してしまうこのアイディア。考えた人、ノーベル四次元賞である。

 胴体と首輪のパーツが上下に重なっていく構造。嵌合(パーツ同士をこていするピンとダボの組み合わせ)が月と星のカタチをしているので、文字が読めないお子様でも前後を間違えずに組むことができる。アイディアだ。

 力の弱い子供でも組めるように嵌合はけっこう緩め。上下に積み重ねていく構造なのでパラパラとパーツが外れやすい。しかし、頭の下に伸びた青い筒状の部分が鍵のようなカタチをしている。これを前後逆に差し込んで胴体〜足まで貫通させ、ぐるりと180度回転させると、すべてがロックされてガッチリとした剛体になるという寸法。組む楽しさが、最後に完成品の強度を担保するという構造は、あらゆるプラモに実装してほしくなるくらいの快感だ。

 いつものクセでランナーにくっついた状態で組んでしまったが、もちろん最初の写真のように普通にドラえもんにしても大丈夫。

 とにかく、このプラモ、特別なことは何もしていないし、目新しい技術が導入されているわけでもない。でも、カタチを少し変えたり、組むときの簡単さと確実さにじっくり配慮することによって、これまでにない斬新な組み味を提供してくれる。「誰にでも、必ず組めるようにする!」という意思と、それを実現するためのアイディアには絶対心打たれるはずなので、あなたの手でそれをなぞり、その可能性を感じてもらいたい。

 あしたの仕事帰りに、この週末に、ぜひ!

<em><a href="/author/kalapattar/">からぱた<br></a></em><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/kalapattar" target="_blank">@kalapattar</a>
からぱた
@kalapattar

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。