普通科部隊のお供、軽装甲機動車を1/48のプラモデルで味わう。

 こちらは陸上自衛隊 久居駐屯地(三重県)にて撮影した実物の軽装甲機動車。普通科部隊(他国でいうところの歩兵部隊)の防御力と移動力を向上させる車両で、天井のハッチから身を乗り出して機関銃やロケットランチャー、ミサイルなどをぶっ放したりします。

 で、タミヤの1/48MMシリーズ No.90「陸上自衛隊 軽装甲機動車」(以下LAV)を買ってきました。

▲こちらがキットの車体……って、ほとんど完成してますやん!!

 後ろのタミヤアクリル塗料と比べてもらうとわかりやすいかと思いますが、小さなサイズにハッチなどのモールドが乗った車両がほとんど出来上がった状態で箱から出てきました。ランナーでつながっている車両後方のパーツを取り付けると、たった2パーツで車両の形が出来上がります。

 サスペンションまわりのパーツです。パーツを2つも接着すれば足回りの部分が出来上がるようになっているので、爆速で車体が組みあがっていきます。

 これ、前部サスペンションですが、2パーツで構成されているんです。パーツ数が少なければ当然組みあがりも早くなりますね。

 そして、このキットで一番驚いたのがこのドライバーの自衛官アニキ。18番の右腕パーツのヒジに何かついていますよね?これ、水筒なんです。自衛隊では弾帯(ポーチなどを付けるためのベルト)に水筒を付けるのですが、この水筒が別パーツではなく、右腕と一体化してパーツ分けされています。思わず「そうきたか!」とひざを打ちました。また自衛隊の鉄帽(ヘルメット)には迷彩のカバーをかけてあるのですが、17番の鉄帽はその布のシワまで再現されています。

▲鎮座アニキ。

 私の感覚だとプラモデルのフィギュアの腕というのは、仮組みしながら肩をぐりぐり動かして「あー。ここかな」という場所で流し込み接着剤をチョン……という感じで組んでいたのですが、このアニキは同じように肩から腕を回すと「パシッ」とポジションが決まる個所があり、思わず「おおっ!」と声が出ました。この「パシッ」に導かれるままアニキを組み立て、塗装して座席に座っていただくと、無理なくスッとハンドルを握るんです。胴体と腕だけでなく、お尻と座席もしっかりフィット。先述の水筒も無理なくアニキの右腰に収まっています。

▲ もうちょっとアニキの話にお付き合いください。

 これがアニキの塗装指示なのですが、濃緑色ではなくXF-5(フラットグリーン)+XF-57(バフ)を混ぜた薄緑みたいな色、黒ではなくXF-63(ジャーマングレイ)が指示されています。塗ってみてわかったのですが、実はこの塗装指示は新品の迷彩服ではなく、「何度も洗濯して色が薄くなった」使い込まれた迷彩服の色が指定されていたのです。これまた塗ってみて「なるほど!」と思いました。

 タイヤは2パーツ構成のホイールへ、周囲に4パーツ構成のタイヤを貼り付ける構造になっています。タイヤの溝にそってS字状に分割されていますが、これまたスッと噛み合います。

 窓ガラスは防弾ガラスなので、カーモデルに比べるとかなり厚手です。実際に窓ガラスを構成するのは中心の四角い部分だけで、左右はのりしろです。のりしろはかなり広く取ってあるので、しっかりと接着できます。ここは迷わず「魔法のセメダイン」を召喚しましょう。

 以前組んだ1/48 AH-64Dと、1/48MMのLAVを並べてみました。そもそもこれがやりたくてLAVを買ってきたのです。大き目の航空機と小さめの車両が同スケールで並ぶ。それが1/48スケールなんですね。

 このLAVは土曜日に思い立って購入、日曜日まる1日と、月、火、水の帰宅後の作業でもう完成したので、土日の週末モデリングも十分に可能でしょう。作りやすいパーツ構成で、手のひらサイズの車両が、たった数日で完成する。しかも組み上げているときにワンダーな見どころがたくさん!そんな1/48MMの世界に、お好みの車両からトライしてみてはいかがでしょうか。

反乱軍兵士A
反乱軍兵士A

在宅期間中にプラモデルを再開した1987年生まれの出戻りモデラー。