まっすぐ楽しむ、直線番長のプラモデル

 こんにちは。たまごんだよ。突然ですが皆さんは「モータースポーツ」と聞いてどんなものを想像しますか? 代表的なところでは、クルマのレースに興味がない方でも名前だけは知っているF1(エフワン)、未舗装路や雪上を理解できない程のスピードでかっ飛んでいくWRC(世界ラリー選手権)、日本国内で知名度・人気の高いものだと SUPER GT あたりが思い浮かぶと思います。

 個人的にはどのモータースポーツも大好きなのですが、ぜひ皆さんに知っていただきたい超オモシロモータースポーツであるところの「ドラッグレース」をプラモと併せてご紹介します。

 ドラッグレースの発祥は、とにかく派手なモノとパワーが正義のアメリカ。アメリカの代表的モータースポーツといえばNASCAR(ナスカー)が有名ですが、NASCARの過激さを軽く飛び越えていくのがこのドラッグレースなのです。

 ルールは超簡単、基本的には2台のマシンによる直線400mのタイマン短距離走です。他のモータースポーツだと数時間~1日かけてサーキットを周回するものが多いのですが、ドラッグレースはスタートから10秒前後でハッキリと勝敗が決する単純明快さ。レースに使用される車両は市販車を改造したモノから、大迫力のトレーラーヘッド、スポーツバイクなどさまざまで、中にはジェットエンジンを3基も搭載(!?)したバケモノのようなマシンもいます。

 今回プラモデルで味わうのは、そんなドラッグマシンの中でも最高峰のマシンになります。

 アメリカのメーカー、mpc(日本の輸入代理店はプラッツ)から発売されているこちらのキットは、1972年シーズンに人気レーサーのトム”マングース”マキューエンが駆った「トップフューエル」マシンです。ドラッグレース内でもトップフューエルクラスは5000馬力を超えるエンジンを搭載し、直線を速く走ることだけにステータスを全振りしたペンのような細長いスタイル、なんと燃費がリッター5mでレースを一度走るたびに全て分解整備される超大食いのエンジン、スタート直後に最高速3~500km/hを超えるマシンをなんとか停止させるためのパラシュートなど、何もかもがド派手なクラスになり、とにかく純粋にカッコイイのです!

 ドラッグマシンといえば、その膨大なパワーを路面に余すことなく伝えるための極太リアタイヤ。そしてトップフューエルマシンの特徴である、とてもクルマには見えない細長~いボディが再現されています。フレームにガワを被せるだけの簡素な構造がよく分かりますね。

 ギラギラのメッキパーツもド派手なマシンには欠かせないアクセント。70年代の金型を再利用したキット構成のため全体的にモサッとした感じがありますが、そんな小さなことを考えているうちにドラッグマシンは走り抜けてしまいます。気にしている時間がもったいない!どんどん切り取って貼り付けていきましょう。

 フレームに巨大なV8エンジンが搭載されました。V8エンジンは健康に良いらしいので、我々も機会を作って積極的に摂取していきましょう。文字通りリアタイヤ直結のドライブトレインなど見所満載の瞬間です。コレだけ見るとまるでロケットのようですね。

 この年代のアメプラ(編注:アメリカンプラモのこと)なので仕方がない部分もあるのですが、とにかくパーツ同士が合体しません。ですがアメリカはパワーで物事が解決する国なので、パーツをゴリゴリ削ったり接着剤を鬼盛りしてドラッグレースに負けないスピードでカタチにしていきます。「この部品が合わないけどどうしよう」なんて一瞬でも躊躇ってしまったら、それは敗北を意味します。キットの箱をあけてグリーンライトが点灯したら、繊細かつ大胆なアクセルワークで駆け抜けます。

 そうして完成した青いドラッグマシンを、キットに付属のカードボード製ディスプレイベースにセットします。まるでレース直前にタイヤを温めるバーンアウトを行い、レーススタートを告げるシグナル点灯を全神経を集中させて待っているかのような、緊張感の溢れるシーンが机の上に出現しました。

 ドラッグレースの圧倒的なスピードに必死に食らいつくスピードモデリングで、さらにこの競技のことが好きになりました。

 もし今回の記事を読んでドラッグレースのことが気になった!という方は、動画サイトなどで「DRAG RACE」と検索して、お酒でも飲みながらそのハチャメチャなモータースポーツに触れてみてください。ド派手なマシンの連続で「これぞアメリカだな~~~~」と、きっと笑顔になれるハズですよ!

たまごん
たまごん

ごく稀に真面目にプラモデルを作るらしいが、基本的には酒の力を借りながら夜な夜なミキシングでモンスターを生み出す等の活動に力を入れている。