ハセガワのコルドバを手に入れたよ。やっぱり宇宙を往くフネはいいですね。凝縮されたディテールにメリハリのあるアウトライン。そこにハセガワならではのビシッとしたスジ彫り。グレーのプラスチックも上品です。
普段ならディテールをネチネチネチネチ写真撮って紹介するんですが、なんだかもったいないのでこのプラモひとつ組むまでに自分だったらどんなことを考えるかな、ということで唐突にハセガワのコルドバでいろんな話をしていこうと思います。すごくカッコいいのでまず買おう。そして一緒に体験してみないか、プラモ作りを(倒置法)。
まずこのグレーの船体で一番目立つのがどこかというと黄色い差し色なんですよね。黄色、みんな好きですか。発色しなくていつもイライラしてませんか。
デカール貼りというのは水を用意してデカールを切ってうるかして滑らせて位置決めして水抜いて乾かして……というすごく手間のかかる作業です(じつは私はデカール貼るのがすごく好き)。しかしこのパーツならちゃちゃっと筆塗りで黄色くしてしまえばいいのではないか。こういうときに使うのがコレです。
いつもMr.カラーの4番、普通のイエローを使っているアナタ!そう、そこのアナタ!「黄色ってなんぼ塗っても発色しねえなぁ〜」と思ってるでしょ!いますぐキアライエローに乗り換えるべきです。色味は普通のイエローと同じだけど、普通の黄色の3倍は発色します。エアブラシで吹こうもんならマッハで黄色。筆で塗るなら2回でオッケー。いくぜ!
はいもう黄色いから記事終わり。……と言いたいところなのですが、細かいところが気になるアナタは写真を拡大して「なんだよちょっとムラあるじゃん」と思ったはず。フフフ、ムラなく平滑にピシーっと黄色くしたければエアブラシで吹くのが一番だけどマスキングとかめんどくさいし要は黄色く見えればいいんですよ。完成後にここだけ拡大して見ないし。ということでここからいい感じにしていきます。
塗り絵の線が幅0.5mmだと色がはみ出したら泣きたくなるけど、線の幅が2mmもあればまあ不器用な人でも塗り分けられますよね。同じように、スミ入れというのは単に陰影を濃く見せますよ〜というだけじゃなく、入り隅に濃い色が溜まることで多少の塗り分けのヨレとかムラを隠してくれるという役割があります。ペタッとした模型が立体的になる上に塗り分けまでカバーしてくれるとか最高。
黄色というのが隠蔽力が低い顔料だとなかなか発色しないのですが、キアライエローはサクッと発色してくれるのが最高。赤も模型用塗料は隠蔽力が低い傾向にあるので、同じGXシリーズのハーマンレッドと合わせてオレンジや黄橙色を作るときの調色ベースにするのもよく使うテクです。
ということで、家にある黄色が発色しなくてウーンと思っていたアナタ、いますぐキアライエローを導入すべきです!ナウ!!
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。