

『メタルスラッグ』といえば2D横スクロールアクションシューティングのド名作にして極北であり、ミリタリーマニアや映画オタクがニヤつくようなネタが山盛りにされた小ネタ集的な側面もある、今もってファンがゴロゴロいるゲームです。おれも(初代とXまでだけど)Switch版を買いました。マジで何回やっても面白い。
ゲームのストーリーは割と単純。小型高性能戦車「メタルスラッグ」を奪い軍事クーデターを企むモーデン元帥と反逆軍を阻止するため、特殊部隊ペルグリン・ファルコン隊のマルコとターマ(あとエリとかフィオとかも)が敵地へと侵入。多彩な武器を撃ちまくり時には奪われた戦車メタルスラッグを乗り回しながら、ステージクリアを目指すというもの。合間に捕虜を回収したり火炎放射器でミイラを焼き殺したりできるわけですが、一応ミリタリー的な味付けのゲームなので画面に出てくるのは敵も味方も兵器が多め。しかもそれらの兵器の見た目は現実の兵器を下敷きにしつつ、鳥山明、士郎正宗、横山宏、大友克洋といった巨匠が80~90年代に行ったメカデザインのいいとこ取りをしたようなデザインになっており、今でもファンが多いのも納得。

そんなファンが海の向こうの中国にもいたようで、新時模型というメーカーからメタルスラッグのプラモがSNK公式ライセンス製品としていきなり6種類も発売されました。デザインは『メタルスラッグX』版となっておりますが、基本的にはいつもの見慣れたあの姿。メタルスラッグのプラモデル自体は以前にもウェーブから発売されたことがありますが、1/24だったウェーブ版に比べてこちらはグッと小さい手のひらサイズ。なんというか、メカコレっぽい雰囲気のおやつみたいなプラモデルです。






砲塔は左右割り、車体は底の板をくっつけたらだいたい完成で、そこに細かい手すりやら武器やらを差し込めばそれでできあがりというスピード感。しかし砲身の中にはライフリングっぽい溝が入ってたり履帯はちゃんとゴツゴツと出っ張ってたりと、メタルスラッグっぽい記号はしっかり入ってます。本当に好きな奴が作ったんだろうなあ、という納得感がみっしり。完成するまでの手応えも軽めで程よく、「そうは言ってもちっちゃいメタルスラッグのプラモに時間かけたくないな……」というおれの心が読まれているかのようです。




じゃあキットが手抜きかというとそうでもなく、例えば車体のゲート跡は底面のパーツと組み合わせると見えなくなるようになっているし、左右割で分割線が目立つ砲塔には上からハッチの部品を大きくかぶせることでちょっと分かりづらくさせる気遣いも。排気管にもちゃんと穴が開いてるような窪みがあったりして、細かいところにこだわりが見えます。そもそも部品もピシピシ合うし、サイズはちっちゃいけどめちゃくちゃちゃんとしたプラモだな~という印象。

で、あっという間に完成。慣れてる人なら20分くらいでできちゃうんじゃないでしょうか。横から見たギュッとした姿は、紛れもなくゲーム中のあのメタルスラッグ! 動き方までなんとなく見えてくるぞ! あと、おまけでついてるマルコの人形が地味に嬉しい。なんか、この人形もシタデルカラーとかでビシッと塗ってあげたいですね。せっかくだし。

というわけでこのキット、かつてメタルスラッグをちょっとでも好きだった人なら激烈オススメの素晴らしい内容となっております。とにかくニッパー1本ですぐ作れて形が似ていて手のひらサイズという「メタルスラッグのプラモとはこうあってほしい」という要素が全部乗っかった傑作なのではないでしょうか。しかも嬉しいことに、この後まだ5つもシリーズの他のキットが控えているのです……。ということで、プレイヤーを苦しめたモーデン軍の兵器たちを順次作っては感想をまとめたいと思っておりますので、皆様どうぞよろしくお願いします!