
ちょっと間が空いてしまいましたが、新時模型のメタルスラッグプラモレビュー、今回は第五弾の「サルビア」です。サルビアは『メタルスラッグ2』から登場したモーデン軍の車両で、ゲーム中では発射した砲弾が即座に地面に落下、そのままゴロゴロ転がってプレイヤーに向かってくるという敵でした。どう見ても設計ミスなんだけど、ただ現実にもKV-2みたいな見た目の戦車っているし、ギリギリつま先くらいが地についているリアルさがメタルスラッグっぽい。






キットの箱はおなじみの共通デザイン。相変わらず程よい大きさです。今回も各部の分割は大胆かつ効率的で、背の高い砲塔は左右に真っ二つ。車体も全部転輪がくっついた状態で成形されており、上下をはめ合わせるだけで形になるというスピード感。正直、慣れている人なら5分くらいで完成させられると思います。

気が利いてるな~と感心したのが、車体パーツにモールドされている矢印のマーク。というのも、このサルビアは車体の上下パーツがほとんど前後同じような形をしていて、部品だけ見る限りではどっちが前だかわかりません。というわけで、部品を組み合わせる際に「向きを合わせてね!」という矢印が彫刻されているというわけ。単に完成すればいいでしょというだけではない、ホスピタリティを感じる作りです。


で、サルビアのけっこう大きなチャームポイントが砲塔側面の赤い帯と、モーデン軍のマーク。マークの白い部分はパーツ分割で再現されているのですが、さすがに帯や黒いバツのマークは部品が分けられていないので、大人しくシールを使いました。ここはデカールも用意されているので、「オレはもっとこだわるぜ!」という人はそちらでもいいし、なんだったら塗装してもいい。帯のふちの部分にはがっつりと溝が彫られているので、塗装するのも簡単そう。

というわけで特に危なげもなく、あっという間に完成! オマケとして盾を持ったモーデン兵のフィギュアがついております。リベットまみれのガタピシした姿が、いかにも旧型兵器をそのまま使っているという印象。ゲーム中ではメタルスラッグの攻撃でボコボコやられるわけですが、こういう「旧型機ですよ!」という目配せが効いていたからこそモーデン側の弱さにも説得力があったというもの。改めてプラモデルとして組み立てるとそのへんの上手さにも唸っちゃいます。てなわけで、残すところ未組み立てのメタスラキットはあとひとつ。次回もお楽しみに~!