ピックアップ・タミヤMMフィギュア! 2色のランナーに「ロマンの塊」!!ソビエト歩兵 対戦車チームセット

 対戦車ライフル、それは嫌いな人などいないロマンの塊……。大口径の鉄鋼焼夷弾を人間の身長よりも長い銃で撃ち出し、巨大な戦車を行動不能にするというこの武器は、ド派手な外観と凄まじい威力で長年オタクたちを虜にしてきました。重くて巨大でみんなの大好物という、まさに銃器界のカツカレー的存在です。

▲狙い撃つっ!「タミヤミリタリーミニチュアシリーズNo.306 ソビエト歩兵 対戦車チームセット」
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.306 ソビエト陸軍 歩兵 対戦車チームセット プラモデル 35306

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.306 ソビエト陸軍 歩兵 対戦車チームセット プラモデル 35306

1,073円(10/25 19:49時点)
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 そんな対戦車ライフルを使い倒したのが、大戦中のソ連軍でした。対戦車砲に比べるとずっと安く数を揃えられる上に少人数で運用できる対戦車ライフルは、大戦序盤のまだ戦車の装甲が薄めだった時期に各国で活躍しました。ソ連軍も例に漏れず、独ソ戦の開戦当初からフル活用。そんなソ連の対戦車ライフルチームを題材にしているのが、タミヤの「ソビエト歩兵 対戦車チームセット」です。

▲ランナーが二色! 珍しい!
▲これがこのキットの本体です

 キットの中身はランナー3枚。武器・装備のランナーとフィギュア本体のランナーで色が変わるという、タミヤのフィギュアキットとしては変則的な雰囲気です。気になるのはやっぱり、キットに付属するデグチャレフPTRD1941。なんと豪華に2丁付属という大盤振る舞いです。実物だと2mを超える物干し竿みたいなライフルなんですが、1/35になるとつまようじみたいなサイズ感。横に添えるマキシム重機関銃のパーツの方が多いくらい。

▲「8」の部品はゴミ袋じゃなくて雑嚢だぞ!
▲ドラム弾倉とバナナ型弾倉の2種類が用意されてて大変捗るPPSh-41短機関銃

 ソ連兵の装備品をまとめたランナーは、1996年の「ソビエト歩兵進撃セット」とかについてたのと同じもの。なのでランナーのはしっこに「1996 TAMIYA」の刻印がちゃんとあります。このランナーはとてもよくできていて、マガジンの異なる2種類のPPSh短機関銃やデグチャレフ機関銃、ヘルメットに水筒にスコップにホルスターに雑嚢(2種類あるのだ)にマップケースに……と、このランナー1枚で大戦時ソ連兵の装備品を大体網羅。

▲レンガ先輩! お久しぶりッス!!

 で、このキットの特徴が「レンガの壁(の一部)」が付いている点。PTRDは手に持って振り回すような銃ではなく、必ず二脚を立てて何かに乗っけて撃つ銃(まあ当たり前だわな)なのでフィギュアもそのようなポージングになっているのですが、それに合わせての「銃を乗っけるところがないとつらかろう……」という気遣いがこのレンガ壁。つまりこのキットにおいて「壁」は対戦車ライフルチームの一員なのです。

▲ライフルなっが!! 嘘みたいだなこの銃
▲「ステンバーイ……ステンバーイ……」ってやってる人ですねこれは
▲手榴弾を持ってるソ連兵のプラモ、なにげに珍しい気がする

 対戦車ライフルチームの皆さんは組み立てるとこんな感じ。通常PTRDは射手とサポートの2人で扱うことになっていたそうですが、それに加えて脇に控える兵隊もセット。この人が持っている手榴弾はRGD-33という柄付き手榴弾なんですが、この手榴弾はあんまりプラモデルになってない(多分「ソ連軍武器セット」的な海外のキットにはちょろっと入ってたりするんじゃないかな……というレベル)ので、兵士がしっかり握っている状態で立体化されたのはちょっと貴重です。それにしても、人間に持たせるとやっぱり長いですね、PTRD。

▲地面にベタ座りの状態でろくろを回す兵隊
▲寝っ転がってろくろ男の話に相槌を打つ兵隊
▲機関銃を組み合わせると途端に何をやっているのかわかるのだ

 タミヤMMの地味に面白いところとして「武器を持っていないと兵隊のポーズというのはなんだか変で間抜けだ」というのが如実にわかるところがあると思っているのですが、この機関銃チームの2人はまさにそれ。地面に座ってろくろを回してるベンチャー企業の人とかいないよな……と思っちゃいますが、機関銃をくっつけると途端に緊迫した戦闘中の風景に。笑ってごめんな……。マキシム機関銃も精密な出来で、弾薬箱の正面にはちっちゃい星のマークまでモールドされています。

▲レンガ先輩の力でようやく様になりました

 対戦車ライフルチームのみなさんも同様に、レンガ壁にライフルを乗せることでようやく「あ~~、この人たちは物陰に隠れながらライフルで敵を狙っていたのね……」というのがわかるように。変だったり無理があったりするようなポーズだった人たちが、要素をひとつ足されると途端に意味が通じて見えるというのは、兵隊人形を組み立てる面白さのひとつなんじゃないかな~という気がしてきますね。

▲重火器の力でファシストどもを粉砕だ! ウラー!!

 というわけで全員集合。対戦車チームという名前のプラモではありますが、こうして見ると往年の「機関銃チームセット」的な趣もありますね。あと、武器と装備品のランナーの色が違うと、そのまま組み立てた時に見た目が賑やかになって地味に楽しい。このまま地面を適当に作って貼り付けるだけでも楽しそうなこのキット、長い鉄砲にグッとくる人はマストバイですね!!

▲「やってやる!」「アニキ!そいつ相手にその銃はやばいぜ!」「手榴弾投げて逃げましょう〜」
タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.306 ソビエト陸軍 歩兵 対戦車チームセット プラモデル 35306

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しげる
しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。