オメガ・スピードマスター・プロフェッショナルを衝動買いしてしまった。


趣味の腕時計としては王道すぎるかと思って今まで敬遠していたけど、90年代中頃に製造されたこの個体は、プラスチック風防、トリチウム文字盤、シースルーバックから見えるムーブメントなど、セミアンティークの良さが沢山詰まっていた。
スピードマスター・プロフェッショナルは「ムーンウォッチ」の異名の通り、NASAの宇宙飛行士と共に、月面に降り立った最初の腕時計「The first watch worn on the moon」である。

スピードマスターを買ったついでに、模型屋に寄ってアポロ11号着陸船のプラモを買った。ドラゴンの1/48が一番大きくて見映えしそうだし、一部のパーツが金色にプリペイントされているのも良いと思った。



アポロ11号が「静かの海」に着陸した時、わたしはまだ生まれていなかったけど、そのことを考えると、とても厳かな気持ちになる。
それは、38億年前に地球に誕生した生命が、進化の果てにようやく他の天体に到達した瞬間でもあるからだ。
精確無比に時を刻むスピードマスターを左腕に、38億年という途方もなく長い時間について考えながら、ゆっくりとこのプラモを楽しもうと思う。

最後にオメガ・スピードマスターにブライトリング・コスモノートを添えて。
スピードマスターはアポロ計画の宇宙飛行士、コスモノートはマーキュリー計画の宇宙飛行士が宇宙で使用して、しかもどちらもほぼ同じレマニア製手巻きムーブメントを搭載している、いわば「宇宙兄弟」な関係なのである。