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オメガスウォッチとプラモデルの魅力は樹脂のカラフルさにある。

 「日付無しのクロノグラフが欲しい」というとびっくりするくらいに時計の選択肢が減る。複雑な機構を用いたクロノグラフが故に、「どうせなら日付機能も付けておくか」といった具合なのだろうか。現行品で主要メーカーとなると見つけるのが大変だ。

 OMEGAのスピードマスターは日付無しのクロノグラフと言う点で数少ない個性を放っている。それに月に行ったロマンやそれらしいストーリーは心をくすぐる。しかし、残念ながら私の琴線に触れることはないままに値上げの波のまれ、またたく間に月のように遠い存在、つまり高額商品になってしまった。

 そのスピードマスターを作るオメガが所属するスウォッチグループの名のもとに「オメガ✕スウォッチ」のコラボレーションモデルを出したのが2022年。「Misson to」 という共通のフレーズの最後に惑星の名前が入り、その星をイメージした色のプラスチックとセラミックで作られた樹脂によってカラフルに仕立てられたスピードマスターだ。通称「オメガスウォッチ」と呼ばれ、スピードマスターのたたずまいをそのまま樹脂に落とし込むというプラモデル的展開で私の心をくすぐった。

 Mercer Raceabout は1912年生まれのスピードスターだ。110マイルは出ると言われるアメリカで生まれた美しく速い車を1/32スケールでプラモデルにしたのがSMER 1/32 MERCER ”RACEABOUT” 1912で、シートや燃料タンクが一体成型されたボディパーツはすぐに組み上がることを予感させる。

 オメガスウォッチもMercer Raceaboutのプラモデルも面白いのは、「プラスチックになったからこその愛らしさ」があるところだ。オメガスウォッチはスピードマスターに近いものであったり、かけ離れたりするものがあったりとカラフルな展開ならではの比較が発生して選ぶ楽しみが増えていて、これはプラスチックならではだなと思った。

 Mercer Raceaboutだって実物を見かけたらその博物館の展示物のような重厚感に「おおお……」と後ずさりでもしようものだが、こうしてプラモデルになるとなんともシンプルで可愛らしい。金属、木の板、シートの生地などが全てプラスチックに落とし込まれたプラモデルだからこその魅力が少ないパーツに詰まっている良いプラモデルだ。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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