ガンプラを時短で楽しく全塗装!/【リタッチ&デカールで完結!!の段】

▲ペーパーがけ無しのランナー塗装で全塗装してガンプラを楽しもうという「時短プラモ」。ついに完結です!

 メカトロウィーゴの生みの親、モデリズムの小林和史氏によるガンプラの「 時短プラモ」の方法でフミテシが実際に「HGAC ウイングガンダム」を完成させる本企画。ついに今回最終回!ペーパーがけ無し、ランナー状態での塗装で全塗装されたウイングガンダムはどのような仕上がりになるのでしょうか?ランナー塗装で色が乗ってない部分のリタッチと、デカールを使用したマーキングによる仕上げでフィニッシュしましょう!

 フミテシ 小林さん遂に今回で最終回です!色々と教えていただきありがとうございます!その結果をぜひご覧ください!

 小林 おめでとうございます!最後はリタッチとデカールですね。フミテシ さんは僕とは違う塗料など使われているので、どう仕上がったのか楽しみです!

 フミテシ 小林さんの方法論を自分の使いやすいマテリアルを使って取り入れてみました。まずはリタッチをご紹介します。

▲フミテシ 私は水性ホビーカラーで塗装しています。この水性ホビーカラーは瓶生の状態ですでに筆塗りに最適な濃度になっているので、リタッチが楽チンです。DX薬味皿をパレットにしていきますよ
▲リタッチですが、全箇所のゲート跡をやると大変です。組んだ状態で各部見回して、目立つところをピックアップするとより時短になります
▲赤いソール部分のゲート跡にシャインレッドが乗っていませんね。筆塗りでリタッチします
▲ゲート跡ですから神経質にならずに、ちょんと塗料を置くだけで大丈夫!
▲ゲート跡に塗料が目立たなくなって綺麗になりました!この作業を各色の目立つ部分で行っていきます

 さらに小林さんからリタッチアイディアの種をご紹介します。

▲小林 ハセガワのフィニッシュシート の白に各色を塗り、短冊状にカットして切り離したゲート部分に貼ったらどうだろうと試してみました。 思ったより好みじゃ無かったのでボツ!ディティール多いキットで、もっとコントラスト強い色なら、濃いグレーなどにして貼ると良いかもしれません。いずれ使う機会があればまたやってみようと思っています

 ガンプラの手っ取り早いディテールアップとしてすんごいありがたいのが「デカール」です。色やマーキングが増えて情報量が増しまくります。2人のデカールワークを見ていきましょう。

▲nippperで紹介したデカール関連の記事に一気にアクセスできる特集記事!こちらも合わせてぜひ!
▲フミテシ 僕は今回ホビージャパンモデラーズ オリジナルデカール コーションを使用します。色数が豊富で、マーキングデザインも様々なキャラクタープラモに使用できる汎用性が魅力です
▲マーキングが小サイズ(横3.5mm)、中サイズ(横5mm)の2サイズ。多量に入っていますよ!
▲水に3秒ほど潜らせて〜
▲ティッシュやペーパータオルの上に一旦移動させて〜
▲デカールが台紙から浮いてきたらピンセットで摘んでいきます。小さいマーキングの場合、僕は複数枚いっぺんに水に浸して、一気に貼っていきます
▲貼りたい場所にデカールを持って行きます。あなたがかっこいいと思う場所に貼ればいいんです!
▲綿棒で余分な水分を取りながら、コロコロとデカールの上を転がし、デカールをパーツに密着させます。これで完成です!今回使用したデカールですが、ノリの感じもよく綺麗に密着してくれてとても使いやすいです!
▲小林 私もデカールは完全に好みで自由に。オリジンガンダムは、ハイキューパーツさんのライトグレーの物をメインにちまちま貼りました。この時は、1/100用しか手元に無かったので、文字が読めない小さめの物を選びつつ。僕は数字系以外は、極力読める文字サイズの物はガンプラに使いません。一晩しっかり乾燥させるようにしています

 そして遂に……フミテシの時短プラモ「HGAC ウイングガンダム」完成です!

▲全塗装するのは楽しい!僕だけの色味のガンプラが机上に立ちます
▲僕はキットに入っているシールを積極的に使用します。今回全て使用しています
▲ピンセットでシールを取り、綺麗に貼りましょう。全塗装したパーツにシール貼ると、質感の変化が出たりしてかっこいいですよ。全塗装したパーツにもぜひ貼ってください。塗り分けるよりも楽ですしね
▲そしてこちらはこれまで紹介してきた方法で、小林氏が完成させたガンプラ達。どれもめっちゃかっこいい。時短プラモの方法で全塗装して、こうやってガンプラをコレクションできる。面白くないわけがないですよね!

 以前は模型誌の作例も担当されていた小林さんが見せてくれた時短プラモ。実はこの方法を提唱した小林さんも、この方法をさらに自分なりに改善したりして新たなガンプラを作っています。そう、この時短プラモは、ガンプラを全塗装で楽しむ入り口であり、この方法をやってみることで「こうするともっとよくなるかも!」「このマテリアルでもやれそう!」とガンプラ製作のアイディアの種がどんどん目を出すと思います。ここが終着点ではなく、ここからあなたの楽しい模型生活が始まると思います。「あなたが楽しめるガンプラのスタイル」はあなただけの宝物です。この時短プラモを通して僕もそんな宝物を見つけました。

▲小林さんのTwitterでみて、「この方法を真似したい!」と思ったオリジンガンダムの脇に僕のウイングガンダムを置けて本当に嬉しい…

 そして今、僕はこの方法をさらに僕のスタイルに合った方法に変えてガンプラを楽しんでいます。もしそちらも知りたいという方がいたらnippperで紹介してみようと思います。小林さんの時短プラモに出会えて本当によかったです。そしてこの場を借りて、記事制作にご協力いただき誠にありがとうございました。

▲こちらユニオンフラッグは時短プラモのマインドを取り入れて僕のスタイルで楽しんだガンプラです。時短プラモを入り口に思いっきりガンプラを楽しんでください!
小林 和史/モデリズム
小林 和史/モデリズム

模型誌で活躍後、3DCG製作の仕事を開始。オリジナル企画「メカトロ中部」を展開し、デザインとその立体化を手がける。「メカトロウィーゴ」は複数のメーカーから製品化されるほど愛されるキャラクターに!玩具の商品原型やアニメ用3DCGモデリングも製作。ご依頼お待ちしております。

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フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。