
■僕にも楽しめそう!!ワクワクするガンプラ製作スタイル
モデリズム名義で代表作「メカトロウィーゴ」の生みの親として知られている小林和史氏。小林氏はかつてホビージャパン誌上で『機動警察パトレイバー』などの素晴らしい作例を作り、そしてホビージャパンのモデラー卒業後は3DCG製作の仕事に就き『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』などに携わるなどしてホビーの中心で活動してきました。
その彼がTwitter上で「#時短プラモ」「#モデリズムのガンプラ」と題し、誰もが「これは楽しそうだ!」と思えるガンプラ製作法を発表。私・フミテシも「おお……この方法でガンプラ作ってみたい!」となり、早速DMを送ってみた!小林氏にこのガンプラ製作方法を聞きながらサラリーマン・フミテシも仕事終わりの帰宅後の時間で自分が満足できるガンプラ製作にチャレンジしてみます!!

フミテシ いつもお世話になっております。突然のご連絡申し訳ございません。小林さんのガンプラ製作方法がすごく楽しそうで、ぜひnippperでご紹介させてください!
小林 こんにちは~。怒涛の更新お疲れさまです!なんと!!オリジンガンダムのことですか?
フミテシ はい。製作方法がとてもすてきで、ぜひnippperでもご紹介させていただきながら、僕もガンプラを塗りたいです!
小林 承知しました!この方法なのですが「とにかく新鮮なガンプラ」がいいです。HGUC初期と今では全然キット構成が違ってます。最新のものの方がこの方法を受け入れてくれる印象です。

■この製作スタイルにたどり着いた理由
小林 これまで模型誌などでもガンプラに真剣に取り組んできたこともあり、どうしても「塗装した物」が欲しくなる時があります。
フミテシ 僕もそういう時があります。そして色々考えていると楽しくなってくるのですが、その分この工程面倒いな~なんて思ったりして、手が止まってしまうことがよくあるんです……。

小林 そこで私は、一度ヤスリがけをやめてみよう!と思ったんです。パーツ全面を磨いてぴんぴんにしたものはもちろん見映えもグッと良くなるのですが、今のガンプラはそのまま組むだけでもとてもカッコいい。だったらランナーのまま好みの色で塗装して、パーツを切り離して組み上げるだけでもかなり満足出来るのではと思ったんです。それなら相当早く作れるぞ!と。

フミテシ 定番工作とまで言われている整面(ヤスリなどでパーツ形状を整える)。そういう感じに言われるとやらなきゃいけないのか……なんて思ってしまいます。やっただけの効果もやっぱり脳内にありますので。
小林 でも実際に小学生のころとかはランナーのまま塗って組み上げてガンプラを楽しんでいました。最近のキットを未塗装で組んだ際、パーティングライン(成型時に金型と金型の合わさるとこにうっすらはみ出すプラスチックによりできる凸ライン)やゲート位置がなるべく目立たない様に配慮されている物も少なくないと感じていたので、とにかく一回このまま塗ってみよう!と。
■ランナーは持ち手になる。そしてガンプラは成型色でしっかりと分かれている!
小林 ヤスリがけの他に塗装の時にたくさんの持ち手(塗装時にパーツをしっかり保持するもの。専用の商品も多数発売されている)にパーツを固定したりしますよね。これが増えるほど当然塗装にかかる時間も増える訳で。

フミテシ 全パーツ固定し終わったとき時計をみると「もうこんな時間!今日は塗装できないな〜。明日やろう」ってことがよくありました……
小林 でもランナーのまま塗ると大幅に時短可能でした!ガンプラは成型色で設定のカラーがほぼ再現されています。これを活かすんですね。青や黄色、赤など多色成型の1枚ランナーはそれぞれの色毎にカットして小分けにします


■実践!ランナー塗装に適した準備をしよう
フミテシ 僕は今回この「HGAC ウイングガンダム」でやってみようと思います。サンドロックも発売中だし10月にはヘビーアームズも出るので、この方法で『ガンダムW』のガンダム5機を揃えたいですね。ひとりオペレーションメテオっす!!

小林 おおー、ウイングガンダム!これはこの方法に良さそうですね。

小林 ランナー塗装をしていて気が付いたことがありました。予めランナーのゲートを最小限にカットしておく事です。そうすると塗装後パーツをカットした際に必要になるゲート跡のリタッチ箇所が減らせます。


フミテシ パチパチっと。細いゲートだけで支えられているパーツは、ゲートを切りすぎるとランナーから外れちゃいそうなので、そのままで行きます。パチパチと。お家に帰宅して約1時間で準備が終わりました。この状態からいきなり塗装に行けるんですね!楽しみ〜。
小林 自分好みの色にするのはやっぱり楽しいですからね。どんどん塗っていきましょう!
「#モデリズムのガンプラ」の登場でフミテシの心を再び動かしたガンプラ。仕事帰りの疲れた体を作業机へと向かわせてくれるワクワク感。それは本当にフミテシの意思なのか?そして次は塗料を片手にランナーと対峙する……
次回「水性塗料でランナー塗装!」。ご期待ください。