
キティホーク社製1/32のミラージュ2000Dを3日で作る。昨日の記事の続きです。ウェブでの連載記事というのは本当に難しいもんで、なかなかヒキのある続け方をするのはセンスが必要っぽいですね。
この作例が掲載されているスケールアヴィエーション2020年9月号には、いろいろな人が作り倒した古今東西のミラージュがてんこもりですのでぜひゲットして読んでください。
■脚を出さないと飛行機模型は超速で作れる!
さて、3日で作るためにすごく大事な決断をしたのを忘れていました。それは「飛行状態で作ること」です。飛行機のプラモってだいたいが胴体/翼で構成されていて、それらをくっつけるととりあえずは飛行機のカタチになります。しかし、経験上「だいたい飛行機のカタチになった」というのは完成までの4〜5割程度の進捗。こまごまとしたアンテナや車輪、キャノピー(コクピットの窓)など、飛行機らしさを盛り上げるディテールはそれなりに作業時間を取られますし、失敗できない(ごまかしが効かない)緊張感が続きます。
今回は映画『ナイト・オブ・ザ・スカイ』の機体をイメージしながら作りました。世界でいちばん戦闘機が飛んでいるシーンがカッコいい(話が面白いとは言ってない)映画なので(しかも劇中のかなりの時間、本物の戦闘機がブンブン飛んでいて感動します。オレはもう20回くらい観た)ぜひDVDを買いましょう。中古なら激安なのでリンクから探してください。
飛んでいる飛行機は車輪が出ていませんので、脚収納庫のフタを閉めることができます。これはすごい。説明書のなかでもかなりのパートをスキップできますからね。

脚扉は最初から閉状態で組めるようになっているプラモもありますが、このキットは基本的に開状態で組むことしか想定されていない仕様でした。作例で実行したのは「脚扉の裏側に2〜3本プラ棒を長めに接着しておき、胴体とツライチにピタッとハマるようになるまでそれぞれの長さをカッターとかヤスリで調整する」という作戦。文字で書くとすごくめんどくさそうですが、本当にツラツラでビッタリ合うまで追い込まなくても大丈夫(だって機体の裏側だし、あとで取り付けたドロップタンクでほとんど見えなくなります)。
■ガンプラ用の塗料はミリタリーモデルでもガンガン使える!
塗装指示はかなり暗いグレーとグリーンの2色だったのですが、あとで汚し塗装をすることを考え、少し明るめ&派手めのグリーンを模型店に並んだ瓶を見ながら選びました。グレーはとにかく素早く一気に塗ることを考えてガンダムカラーのスプレー「MSグレー ジオン系」をチョイス。

ガンプラ用の塗料、とくにグレー系、グリーン系は通常のミリタリー向け塗料にない微妙な色調のものが多いのと、やや明るめの色はあとからウェザリングカラーやスミ入れ塗料などでどんどん暗くしてトーンを変えられるので、暗いよりはコントロールしやすいと考えています。
■ウェザリングカラーはたくさん混ぜたほうが迫力が出ます。
グレーをスプレーして、エアブラシでグリーンをニョロニョロと描いて迷彩塗装が終わったら(流石に筆で巨大な飛行機を塗っているとすごい時間がかかるので、エアブラシは時短プラモの重要ツールですね……)乾燥を待ちつつ他の作業をします。先述したように、飛行機はちまちましたパーツが案外多いし、最後の最後に取り付けないと折れたり剥がれたりして大変なので、こまかいパーツは予め下ごしらえをして置いておくのが大事。
で、指で触っても指紋が付かない程度に乾燥したら(じつはこれは全然乾燥したことになっていないのですが……)GSIクレオスのウェザリングカラーを表面にバンバン塗っていきます。黒、青、白、グレーをランダムに乗せて、模型屋さんで売っている安くて大きな筆(毛が抜けまくるので注意)に溶剤を含ませて表面を叩くようにしてタッチを付けていきます。このへんは実際にやっているところを今度このnippperでも紹介してみようと思います。

で、本当はここからクリアーコートをして2日目のおしまいとなるのですが、ほかにも合わせて書きたいことが出てきたのでまた明日。ではでは。