メカトロウィーゴの生みの親、モデリズムの小林和史氏によるガンプラの「#時短プラモ」の方法でフミテシ が実際にガンプラを完成させる本企画。第3回目は遂にランナー塗装したパーツを切り出します。カットしたパーツはどのように見えるのでしょうか?
■前回の#時短プラモを振り返ろう!
1/匂いが少なく、さらにリニューアルされて性能が格段にアップした水性ホビーカラーを使用してランナー塗装
2/ランナーにパーツが付いたまま塗装することで、塗装する際にパーツを固定する持ち手が少なくてかなりの時短になる
▲フミテシ が作っているキットは「HGAC ウイングガンダム」
▲パーツひとつひとつに持ち手をつけるのって、結構時間がかかります。ランナー塗装ならこのように持ち手は数本で終了。時短効果がとても高いです
■ランナーからパーツをカット!綺麗にカットできれば、さらに時短に!!
塗装を終えたランナーからパーツを切り出します。ゲートを綺麗にカットするにはやはり定番の「2度切り」がオススメ。よく切れるニッパーで、2回に分けてカットしてみましょう。
▲カットの際に塗面を傷つけないように。ゲートを残し気味でカットします。ゲートは1箇所だけ残して予めカットしているので、作業はサクサク進みます
▲このようにニッパーの刃を、残りのゲートに密着させてしっかりカット。ニッパーの刃は、先端よりも、やや中央部分の方が力が安定して伝わり綺麗にカット出来ます
▲2度切りでカットすると、このくらいしか目立ちません!!僕が使用しているニッパーは、二ゴッドハンドの「ブレードワンニッパー」。こちら同社のアルティメットニッパーよりも切れ味は劣りますが、それに追従するほどの切れ味はあります。そして「丈夫」。刃こぼれや折れを気にせず使用できます
▲各パーツ切り出し終了。ここから組み立てに行きたいところですが、僕はいったん我慢します。ここは小林さんの方法とはちょっと違う部分になります。その続きは次回。お楽しみに
正直ゲート跡がもっとバリバリに残って、リタッチ作業(ここではゲート跡部分に再度塗料を塗る作業)をガンガンやらないといけないのでは……とパーツを切る前は思っていました。しかし最近の良いニッパーの切れ味のおかげでパーツカットは安心!これなら組んだ後に「目立つところだけ」筆で同じ塗料をチョンチョン塗ってあげれば全く問題なさそうです。またバンダイはゲートを、完成した後にあまり目立たない場所に配置しているという気づきもありました。新鮮なガンプラほどそれはよく考えられており、組んで楽しむ人・塗装をして楽しむ人両方への配慮がされているからこそこのようなランナー塗装も軽快に楽しむことができるんですね。
次回はまだ組み立てず、ガンプラの「スミ入れ」へ!。マテリアルや色についても考えていこうと思います!お楽しみに〜。
■今回の小林さんの #時短プラモ 紹介「HGUC ガンダムMk-II (ティターンズ仕様) 」
▲HGUC No.194 ガンダムMk-II (ティターンズ仕様) 。こちらはトータル16時間で完成です!
▲Mk-II製作では、予めゲートを数カ所切る以外に、ランナー状態で片面だけ切り離して、奥までピンをはめずに軽くはめ合わせた状態で塗装にもチャレンジ。よりゲート処理する箇所が少なくなり、パーツも一気に塗装できます
▲小林さんのお気に入りのキャラクター、カミーユ・ビダンの最初の乗機で、黒いガンダムことMk-II(ティターンズ仕様)の3号機を人生初完成!時にはお気楽に。時にはガッチリと。そんなメリハリが持てるとあなたもきっと完成品が増えますよ!
それでは次回もお楽しみに〜。

小林 和史/モデリズム模型誌で活躍後、3DCG製作の仕事を開始。オリジナル企画「メカトロ中部」を展開し、デザインとその立体化を手がける。「メカトロウィーゴ」は複数のメーカーから製品化されるほど愛されるキャラクターに!玩具の商品原型やアニメ用3DCGモデリングも製作。ご依頼お待ちしております。
フミテシ/nippper.com 副編集長
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)