
どういうからくりなのか本体価格999円という破格のプライスで手頃なプラモをバシバシリリースしているウォルターソンズジャパンの「モデルキット999」シリーズ。
以前この『nippper』でもコルセアという戦闘機を紹介しているのですが、今日はシャーマン。アメリカの戦車ですね。
先日海外ドラマをダラッと見ながらなにかプラモを作ろうと思い立ち、「ながら製作」ができそうな軽めのプラモを家でゴソゴソ探していたんです。1/72という手頃なサイズでお安いこのプラモなら、接着してちょっと汚すだけでも楽しそうだな〜と箱をオープンしたわけですね。








なんというか、この戦車兵を見た瞬間に「これはnippperで取り上げなきゃ……」となり、その日は戦車を組まずにガンプラを組みましたとさ。
戦闘機のパイロットは完成するとあまり見えなくなるし、操縦桿を握ったり膝に手をおいている姿というのはこのスケールだと一発で造形しちゃうんですけど、戦車兵というのは身体がハッチから飛び出していますから、それなりに彫刻もこまかくないといけない。さらに右腕と左腕がちゃんと身体から離れた位置でそれぞれ異なるポージングになっている「戦車兵らしさ」を表現しようとした結果、これは「柔らかい素材で複雑な造形を実現しよう!」ということになったのでしょう。プラスチックみたいな硬い素材だと一体成型では腕の付け根に空いている穴を再現することができません(スライド金型という裏技はあるけど、手間もコストもかかります)。

PVCならばラッカー系塗料で下地を作れば上から水性でもなんでも塗れると思いますので、そのうち戦車をパチパチと組んで、上にそっとこの柔らかおじさんを載せることで、楽しい景色が作れればいいな、と思ったのでした。
みなさんも、映画を見ながらポテチを食べるように、この999円の箱に入っているプラモを軽率に開けて、ちょっとしたおもしろエピソードに遭遇してください。これ以外の戦車とか飛行機で起きているドラマ、僕も知りたいです。ぜひ。