

見てください、このキュートな佇まい。ドイツ軍が第二次世界大戦後半からおよそ2800輌も送り出した「駆逐戦車 ヘッツァー」でございます。猟犬という名前ですが、そのシルエットはどう見ても「亀」。TVアニメ『ガールズ&パンツァー』でも38(t)改(ヘッツァー仕様)として見たことがある人も多いと思います。今回ご紹介するプラモは、価格もお手頃でコレクション性抜群のプラモデルシリーズ「タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュア」シリーズ(以下48MM)にラインナップされているもの。ヘッツァーはシリーズの中でも、デザインからももたらされている組みやすさと完成した時の密度感がすごく良くて超オススメしたいキットなのです。


先日秋葉原のアキバcoギャラリーで、MODEROID ティタノマキアシリーズ発売を記念して開催された模型展示会「ティタノマニア」用に、久しぶりに48MMを組みました。ティタノマキアが1/48スケールということで組み合わせてみたのです。その時に改めて、「このプラモデルシリーズは本当に面白いな〜」となったんですね。そこでもう1個なんか作りたいと思って「ヘッツァー」を選びました。その理由はカッコ良くてデザインもシンプルだから。サクッと作るのに最高なプラモなのです。

ヘッツァーは全高わずか2.1mという低いシルエットと、傾斜装甲で構成された戦闘室が特徴です。この低いシルエットで茂みなどに隠れて待ち伏せするんですね。しかもこんなコンパクトなのに、搭載されている主砲は48口径7.5cm対戦車砲と強力。連合軍からも厄介な相手として見られていました。
そしてこの車両のもうひとつの特徴がパッケージにも描かれている「光と影迷彩」。小さな円を組みわせたパターンの3色迷彩にダークイエローとダークグリーンの斑点を加えたとってもユニークなものです。しかし……「めんどくさそう」と思って敬遠されがちです。でも大丈夫! 実はね……

普通の3色迷彩もあります。塗装でびびっていた人も、ぜひこの機会にヘッツァーを手にしてください。

キットのパーツ数は本当にコンパクト。4枚のランナー(プラモデルのパーツが繋がっている枠のこと)のうち2枚は足回りの共通ランナーとなっています。

48MMの良いところは、細かなパーツ分割が少ないところ。手のひらサイズの模型ですので、組みやすさがかなり重視されています。このように1パーツで成型されているパーツが多いのです。

そして戦車のメインスケールである「1/35」スケールのキットにも劣らないディテール表現も魅力。防楯の鋳造表現なんて最高です。小さな模型に緻密なディテールが入っているので、完成後の密度感がとても気持ち良いのです。

最新の48MMでは一部のバリエーションキットを除きほとんど見られなくなりましたが、シリーズ前半のキットにはダイキャスト製のシャーシが入ります。小さいけど手に持つとずっしりと重い……。小さな戦車模型でも重量感を感じられるようにと、「重さ」を表現したパーツになります。プラ用接着剤ではパーツが接着できないので、瞬間接着剤を用意してね。

それでは早速組んで行きます。ヘッツァーは足元がとってもコンパクト。転輪の数も少なく組み立ても簡単です。足回りがスイスイ進むので、他の戦車模型に比べて圧倒的に早く組み上がります。

戦車のアイデンティティである履帯(俗に言うキャタピラ)は、一部が繋がった状態で成型された部分連結式。前後のカーブ部分のみ、1枚〜2枚で成型されたパーツを接着していきます。その接着をサポートしてくれるのが、ランナーの外側に成型された治具です。ここに履帯のパーツを置いて、綺麗なカーブを作ります。

直線の長い履帯パーツに、カーブ部分を接着していきます。接着後は、接着剤が完全に乾く前にランナーから履帯を外しましょう。放置して置くと、はみ出た接着剤によってランナーと合体してしまいます。

ランナーから外したら、シャーシに取り付け。この後下側や後ろ側のカーブの履帯を貼っていきます。下側と後ろ側のカーブの接着には治具は必要ありません。

説明書の履帯の接着箇所にはワンポイントテクニックも掲載されています。履帯ってのは鉄の板ですから、重さでたるみます。これをするだけで、足元がビシッと決まるんですね〜。こう言う他の戦車模型にも応用できて、プラモがさらに楽しくなるアドバイスはありがたいです。

シャーシと戦闘室は、ポリキャップで接続されます。ですので、塗装する際に上下で分けることができます。塗料が回りにくい足回りなどをじっくり塗装する際にとっても嬉しい分割なのです。


およそ1時間半で完成! 細部までビシッと綺麗で、ヘッツァーの精悍なシルエットを思う存分楽しめます。リアの情報量とかずっと見ていても飽きないです。かっこよさとどこか愛嬌もある超ユニークな駆逐戦車ヘッツァーは、戦車模型をこれから始める人にもとってもおすすめです。最高の組みやすさと楽しさが詰まった「1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.11 ドイツ陸軍 駆逐戦車 ヘッツァー 中期生産型」をぜひ作ってくださいね!