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可動ゼロでも「ここが好き」があふれる。ARTPLA初号機、塊の悦び/海洋堂 アートプラ SCULPTURE WORKS エヴァンゲリオン初号機 『ヤシマ作戦』レビュー

 可動しないロボットプラモデルを組み立てる面白さ、塊感をお家に飾れる満足感を体験させてくれるのが「海洋堂 ARTPLA」の魅力だと僕は思っています。関節やジョイントに縛られることなく、印象的なシーンや、原型師がそのモチーフに愛を込めた歪みや曲面で構成されたパーツを組み上げていく一瞬一瞬が本当に楽しいのです。そしてその楽しさを「ヒト型」と「武器」という2本柱で楽しませてくれるプラモとして「海洋堂 アートプラ ARTPLA SCULPTURE WORKS エヴァンゲリオン初号機 『ヤシマ作戦』」が発売されました。いや〜、すごい。我が部屋にこの立体が「プラモ」として存在していることに幸せを感じるのです。

 このキットのベースは、造形の世界で数々の傑作ガレージキットを送り出してきた谷明(たにあきら)氏が、かつて手原型で作ったガレージキット。そのキットを、現代の技術で再構築(3Dスキャン&3D造形を駆使)してプラモ化しました。かつてのキットを知っている人も、このプラモから知った人も、大迫力のヤシマ作戦にジョインできます。トップの写真を見て貰えば分かる通り、単色でも素晴らしいかっこよさで、プラスチックのシャープさ&硬質感は、完成品フィギュアでは味わえないパワーを持っています。むしろ闇夜のヤシマ作戦だからこそ、この色と言えるでしょう。素晴らしい成型色です。

 ロボットやキャラクターモデルの主流は各関節がぐりぐり動いて、かっこいいアクションポーズが取れるものが主流です。しかし、このようにスタチュー的ロボットプラモデルも今改めて注目を集めています。このようなプラモは、アクションモデルでは難しい「曲げ」「捻り」「埋まり」(イラストなどで見られる明らかに装甲などが他の部分にめり込んでいたりする“絵的表現”)を、造形的表現として盛り込んできます。初号機の脚をご覧ください。太モモとふくらはぎがフォーリンラブしてますね。可動モデルだとこうはいきません。しかし無可動スタチューモデルなら、この表現が可能で、イラストや劇中シーンのような自然なポーズを切り出してくることができるのです。

 初号機に取り付けられる装甲板も動きに合わせてグイグイ歪められています。それが超かっこいいのです。

 僕のいちばんの萌えポイントは「うなじ」。この上についている装甲板が、首の動きに合わせてぐいっと曲がっている箇所があるんです。ロボットの関節ユニットに連動して装甲が動くのとは異なった、まるで僕たちが着ている衣服が動きに合わせて追従してくれるような流れになっているんです。これだけで、「人造人間……ヒト型決戦兵器や……」とさらにラブな感情が高まるのです。

 初号機だけだとこんなにシンプル。でも全身見どころだらけな美しい造形です。きっと作った人の分だけの「ここが好き!」と言える箇所があると思うので、作った人はぜひnippperに記事を送りつけてください。僕が読みたい!!! 次回は「大出力型第2次試作自走460mm陽電子砲」という怪物のレビューをお届けしますよ。お楽しみに〜〜。

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

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