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【レビュー】まさにBANDAIのSPIRITSが樹脂化しているスター・ウォーズプラモは多くの人が楽しめる最高のキャラクタープラモだ!

 映画『マンダロリアン&グローグー』を観て、頭の中がすっかりスター・ウォーズモードになったという人も多いのではないでしょうか。しかし、そこはモデラーの性。劇中のストーリーに興奮しつつも、画面を縦横無尽に駆け巡る魅力的なビークルメカたちにどうしても目が釘付けになってしまいます。

 中でも個人的に心をグッと掴まれたのが「Yウイング」でした。昔から大好きな機体ではあったのですが、今回の映画をきっかけに、私の「Yウイングを作りたいモード」は一気に最高潮へと達してしまったのです。

 僕のように、普段はガンプラなどのキャラクターモデルを中心にプラモを楽しんでいる皆さんも、模型店の棚や、SF映画のスクリーンの片隅で、あのやたらとメカメカしい宇宙戦闘機の姿が気になったことはありませんか? 洗練されたヒーローメカのような華やかさではなく、どこか泥臭く無骨なシルエット。しかし、あの剥き出しのパイプと機能一点張りの佇まいには、量産型ロボットや重厚なヤラレメカに通じる、ミリタリーライクな男のロマンがぎっしりと詰まっています。

 「SFメカは好きだけど、スター・ウォーズのプラモはちょっと畑が違いそうでハードルが高そう……」とスルーしていたなら、それは非常にもったいない! なぜなら、バンダイが誇るこの「1/72 Yウイング・スターファイター」は、日頃からキャラクターモデルを組んでいるモデラーの指先にこそ強烈に突き刺さる、最高の「濃密なプラスチック体験」が約束されているからです。

 私が普段作るガンプラが「洗練された外装の面構成や、可動のギミック」を楽しむものだとしたら、このYウイングは「極限まで高められた精密彫刻の密度」を味わうキットです。

 初見でこの光景を見たら「え? どうやって作ったの?」「超細かそうで無理!」なんて思う人も多いでしょう。しかし本キットなら多くの人がこの光景に到達できます。

 一見すると迷子になりそうな複雑なパイピングパーツですが、「基部にあらかじめ超精密に彫刻された彫刻表現」と、「ランナーから切り離して取り付ける別パーツ」の構成バランスが見事なのです。説明書の指示通りにパチパチと順番に嵌めていくだけで、まるで知恵の輪が解けるように一本一本の配管が正確に繋がり、破綻のない圧倒的な密度感が目の前に現れます。

 しかも、これだけ複雑なパーツでありながら、接着剤不要のスナップフィットで寸分の狂いなく噛み合っていく精度が本当に素晴らしいです。パーツ同士が立体的に組み合わさり、実物の宇宙船の構造が手のひらで立ち上がっていく感覚は、ロボットの内部フレームを組んでいるときのワクワク感を超えてきます。

 
 BANDAI SPIRITSがお得意とする人型メカの文脈とは全く違う、スター・ウォーズへの狂気的な執念が詰まった傑作キット。ぜひこの機会に作って楽しんでください。

BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
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SSC

1979年生まれ。サラリーマンの傍ら、模型誌でキャラクターモデルの作例も製作している。模型サークル「PLASTICBOMB」のメンバー

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