最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

【レビュー】およそ20年ぶりのMGターンエーガンダム。20年前には見えなかった「白」に、ときめいた話。

 2007年にマスターグレード(以下MG)100番目のアイテムとして登場した「MG ターンエーガンダム」。先ごろ再生産され店頭に並んでいたので、およそ20年ぶりに購入しました。20年経っても変わらず美しいパーツ形状に箱を開けるだけでワクワク。しかし、20年という月日は、プラモデルを楽しむ僕の目を変えていました。月日が経ってからプラモデルを手にすると、感じることも変わってくる。そんな体験のお話です。

BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
¥5,206 (2026/06/19 09:45時点 | Amazon調べ)

 MGターンエーガンダムが発売した2007年。当時の僕は、スケールモデルをひとつも作ったことがありませんでした。夢中だったのはガンプラやキャラクターモデルだけ。「ガンプラこそ最高!」という価値観で、それ以外のプラモデルにはほとんど目も向けていなかったのです。

 ところが、その翌年に出会ったのが「タミヤ 1/700 響」でした。この一隻がきっかけで、実在する兵器や乗り物を模型として楽しむスケールモデルの世界に足を踏み入れます。気がつけば、それからもう20年近く。完成させた数も、今ではガンプラやキャラクターモデルよりスケールモデルのほうがずっと多くなりました。そんなこともあり、模型を見る目は、この20年でずいぶん変わったのだと思います。

 およそ20年ぶりにターンエーガンダムを組んでいると、ふとパーツの裏に目が行きました。インナーパーツに当たるこのような部分が「白」で成型されているのです……。スケールモデルを作らずにいた昔のままの自分だったら「白で分けられてるな。色が細かいな」しか思わなかったでしょう。しかし今の僕には、このターンエーの白いフレームが飛行機の脚収納庫内のような表現に見えました。

 グレーのフレームパーツの他に、このように白のABS製インナーパーツの枠が用意されています。設定で白だからとか、キットの構成上白だからと見ることもできるのですが、僕はこれがどうしても戦車の砲塔の中や、飛行機の脚収納庫内壁に塗られている白に突然見えてきたのです。

 特にトムキャットのようなジェット戦闘機では、内側を白で塗るケースがたくさんあります。これは光が届きにくいような場所でも視認性を上げるために、メカニックが不具合を見つけやすくするための安全対策として「白」が塗られています。そしてこのインナーの白がチラッと見えると、模型のアクセントにもなってかっこいいです。

 ターンエーガンダムのコアファイターの翼にもなる腰フロントアーマーも裏も白。しかも装甲の白とは少しトーンを落としたグレーホワイトになっているのもかっこいいですね。もしかしたらターンエーガンダムの内側や裏側も現代の兵器のように整備性を考慮して「ホワイト」が塗られていたと妄想すると、この内側のパーツたちにも俄然興味が湧いてくるのです。

 白のフレームとグレーのスラスターノズル&スラスターベーンが複雑に組み合わさる脚部は、MGターンエーガンダムの組み立てのハイライトのひとつ。これも装甲がかぶさり露出が減るフレームが白になっています。勝手に僕の妄想を膨らませてくれるのです。

 組み上がってしまえばほとんど見えない内側のパーツたち。でもターンエーガンダムというちょっとだけ他のガンダムと立ち位置やプロジェクトが異なるモチーフで、僕たちの世界にいるような兵器の内側と同じような表現がされていると、やはり心踊るものがあります。多くのメカ系プラモのように「フレームだからグレーで塗る」ということではなく、「ここは整備性を考えたら、白などにしておいた方が良いのでは」という発想で塗ってみると面白い表現ができるということを、MGターンエーガンダムから一方的に感じてしまいました。プラモは手にした人の分だけで感動がある……。小さな感動もこうやって話していきたいですね。おしまい。

BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
¥5,206 (2026/06/19 09:45時点 | Amazon調べ)
BANDAI
¥24,640 (2026/06/20 20:08時点 | Amazon調べ)
フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

関連記事