
筆塗りでもエアブラシ塗装でも「いつもはうまく行っているのに、なんか今日うまくいかんな〜〜」って時が必ずあります。先日タミヤの「1/48ミリタリーミニチュア パンサーG」(以下パンター)を筆塗りしているときに訪れました。迷彩塗装がまとまらなかったのです……。

そんな時は一旦自分の道具などを見直してみます。筆先がボロボロになっていないか。違う筆を使ってみるかなどです。今回は迷彩塗装の途中で、いつも使っているSSDブラシから「タミヤ モデリングブラシHG2 丸平筆(ソフト)中」に切り替えてみました。この筆、ソフトという名の通り、とても柔らかく、撫でるように優しく塗れます。これなら迷彩塗装もいい感じにぼかせそうと思ったのです。

そう思わせてくれたのがマシーネンクリーガーの原作者の横山宏氏と、世界的ペインターであるカルビン・タン氏との筆塗り交流でみた光景でした。カルビン・タン氏はフィギュアの塗装にタミヤの「モデリングブラシHG2 丸平筆」を多用しています。そのことはタミヤのホームページや公式YouTubeでも見ることができます。

横山宏氏が「この模型リペイントしてよ」とカルビン・タン氏に横山氏がかつて塗装した模型を手渡しました。その時にカルビン・タン氏はこの「モデリングブラシHG2 丸平筆 ソフト」で迷彩のキワをぼかし始めたのです。薄めた少量の塗料で優しく撫でるように、その様子はまさにジェントリ〜〜(カルビン・タン氏のDVDのメインボイス)。この塗りを思い出したのです。

思い出したくらいですぐできたら苦労はしません。でもやらないと何にも始まりません。カルビン・タン氏のような滑らかな塗面は最高ですが、僕は筆目が残っていながらもぼかしが効いている雰囲気にしたいのじゃ! という目標があったので、まずはSSDブラシの丸筆であえて線を強調したタッチを全体に加えてみます。

これでいいのです。この強すぎるタッチを「モデリングブラシHG2 丸平筆(ソフト)中」で馴染ませて行こうと思います。

心の中で「ジェントリー」と唱えながら、優しく撫でていきます。迷彩のキワ部分は、筆先だけで優しくサッサと払うようにしてぼかしていきます。

塗面に筆塗りらしいタッチが残りながら、ボケている雰囲気になりました。筆塗りでの三色迷彩にはまだまだ抵抗感があって、一歩を踏み出せないでいたのですが、今回そのゲートが開いたような気がします。これからどんどん筆塗り迷彩塗装にチャレンジしていくぜ! という気持ちになってきました。


うまくいかないときは、一度手を止めていい。サッカーのハーフタイムみたいに、頭を整理する時間をつくる。その間に、自分の引き出しをひっくり返してみる。そして「これだ」と思えるやり方に出会えたとき、その模型は一気に自分のものになる……。
このやり方で突破した。この工具があったから表現できた。そんな話を誰かと共有できるのプラモデルという趣味の贅沢な時間。ぜひあなたにもそんな経験があったら、nippperに書いてください。それでは〜。