最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

近藤版ギラ・ドーガの迷彩に撃たれて、タミヤ パンターG型を買った日。——「かっこいい」は連鎖する

 4月19日に福島県いわき市で開催された模型展示会「春のタンまつり3」では、ホビーメーカーのメガハウスも出展。同社の組み立てフィギュアシリーズ「VAKIT」の最新アイテムとして開発されている「VAKIT 機動戦士ガンダム 新MS戦記 ギラ・ドーガ 隊長機」は、展示だけでなく、現在数々の模型雑誌で筆塗り作例が取り上げられているモデラー・清水圭の筆塗りライブにも使用され、多数の来場者から注目を集めていました。

著:近藤 和久, その他:富野 由悠季, その他:矢立 肇
¥544 (2026/04/23 10:19時点 | Amazon調べ)

 筆塗り実演準備中の清水さんとメガハウススタッフの様子。私も実演中は隣で進行役を担当。その時、間近で見る「ギラ・ドーガが迷彩塗装になっていく様子」に興奮を抑えることはできませんでした。そして、迷彩のギラ・ドーガは僕のプラモ魂を揺り動かしたのです……「ドイツ戦車のプラモが塗りたい」と。

 永野護氏原作の「ファイブスター物語」も読んでいると戦車模型が無性に作りたくなってくる漫画です(そうですよね!)が、「新MS戦記」で近藤和久氏が描くギラ・ドーガは、その衝動をさらに強く、具体的にしてくる存在です。施された塗装、戦場での立ち振る舞い、それらがとても戦車のイメージを色濃く纏っています。そんなモチーフが、目の前で最高のプロモデラーの手によって迷彩塗装されていく――。それを見てしまったら最後、戦車模型売り場に足が向かうのは、もはや避けられません。

 模型店で手に取ったのは「タミヤ 1/48 ドイツV号戦車 パンサーG型」(以下パンター)。衝動的に作りたい! 早く形にして塗りたい! と思った気持ちを、世界一受け止めてくれる戦車模型が「タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュア」シリーズです(以下1/48MM)。

 ガンプラで言えばHGシリーズのような組みやすさと精度、ボリューム感があり、コレクション性と作った時の満足感もあります。パンターG型は、第二次世界大戦末期の1944年に生産が開始された、パンターの決定版とも言われている車両。「3色迷彩」や「光と影迷彩」などの塗装パターンも好きなだけ楽しめます。近藤版ギラ・ドーガの味がする戦車を挙げてみようと言ったら、各所で服の袖がビリビリになるまでの取っ組み合いが起きそうですが、僕は最後までパンターとキングタイガーのどちらかで悩んで、パンターにしました。

 1/48MMは、シリーズスタートが2003年とプラモの世界では比較的若いシリーズ(とは言ってももう20年以上前! みんな大人になってますね)。2000年以降の成型技術で生み出されているので、どのプラモデルも非常にシャープです。しかも組みやすさを重視しているので、細かなパーツ分割も少なく、パーツの一体化が積極的に採用されています。

 リアの装甲板は、両サイドに雑具箱も一緒に成型。その他ディテールもメリハリがあるので、完成すると別パーツで表現されているようにしか見えません。可愛いブタさんの顔にも見えてくる、大好きなパーツです。

 戦車には細かな社外装備品が搭載されています。これらもじみ〜〜にめんどくさいのですが(感想は人それぞれ)、このパンターのキットはほとんどが1パーツで構成されているので、枠からカットして接着するだけで、車体の情報量が上がっていきます。手軽な製作工程で、どんどんカッコよくなっていく様子を味わえるのです。

 およそ2時間で完成! 手のひらに凝縮されたパンターの迫力!! 久しぶりに1/48MMを作りましたが、やはりこのシリーズは最高だぜと思わせてくれました。これも近藤版ギラ・ドーガのおかげですね。

 モビルスーツから戦車へ、そして飛行機や数々のモチーフへ……。ひとつの「かっこいい」が、現実にあるモチーフへと連鎖していく。この広がりを体感し、自ら掴んでいくことは、模型趣味の大きな醍醐味です。

 近藤版ギラ・ドーガがまとっている色やコーティング。その“元ネタ”に触れた瞬間、きっとあなたの世界は一気に奥行きを持ちはじめる。ガンダムというフィクションが、僕たちの現実へと視線を引き戻してくれる――そんな瞬間が、確かにあるのです。早くメガハウスの「VAKIT 機動戦士ガンダム 新MS戦記 ギラ・ドーガ 隊長機」が欲しいな〜と首を長くしながら、目の前のパンターやドイツ戦車を塗って待っていようと思います。

著:近藤 和久, その他:富野 由悠季, その他:矢立 肇
¥544 (2026/04/23 10:19時点 | Amazon調べ)
フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

関連記事