
靴のプラモデル。それは組めば「新品の靴」のように、塗れば「自分だけのカラーリング」に。そして汚せば「履き込まれたような雰囲気」を表現できる。僕たちの生活において必需品とも言える靴が、実はこんなにも「プラモデルを楽しむ」というテーマに合っているとは思いもしなかった。そんなことを感じさせてくれたのが、この「NIKE AIR JORDAN 1 HIGH 85 SHADOW AND REVERSE SHADOW MODEL KIT」。ガンプラを送り出しているBANDAI SPIRITSのプロダクトだ。

去年からはじめた趣味が、スニーカーコレクション。まだまだ始めたばかりで沼にはまっているつもりはないのだが、月に 1 足のペースで購入している僕を見る周りの目は随分と冷ややかではある。そんな僕にピッタリのプラモデルが発売された。「NIKE AIR JORDAN 1 HIGH 85 SHADOW AND REVERSE SHADOW MODEL KIT」。事前の抽選販売には外れたものの、僕のYouTube「Chop!!! Factory」の心優しいリスナーさんが譲ってくれた。
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世にも珍しいスニーカーのプラモデル。以前にもカップヌードルのプラモデルを出したBANDAI SPIRITSが出すのだからキットとしての安心感はあるものの、革や布を使った製品のプラモデル化はさすがに興味がわく。


届いた段ボールを開封して出てきたパッケージはスニーカーの箱そのもの。スニーカー箱と同サイズのパッケージに見慣れた NIKE のロゴの隣に BANDAI が同居していたり、サイズ表記パッチを模したパーツ数が書かれたラベルにニヤリとしてしまう。こんな荷姿も「模せる」ので、プラモデル世界にスニーカーはフィットすると感じさせてくれる。

色違いの 2 足「SHADOW & REVERSE SHADOW」が作れるように、成形色違いのランナーが 2 セット入っているのでボリュームもなかなかで、どっちの色から作ろうか悩んでしまった。靴屋で品定めをしている時と同じ顔をしていたに違いない……。

普段ガンプラを作る事が多い自分には違和感しかない「奇々怪々」な形状のパーツがランナーに収まっていて、一見するとどこの部位のパーツなのか判断が付かない。ましてや同じデザインが鏡転されたパーツ構成になっているので混乱しそうなものだが、説明書に記載されているパーツナンバーとは別に恐ろしいほどシンプルな方法で左右がわかるようになっていた。

各パーツにL/Rの刻印があるだけでこれほど指示力が増すものなのか?ソールのパーツなんかはLRの刻印がそのままダボになっている。説明書の指示を無視して真っ先に 3 層になったソールを組み立ててしまうほどの説得力だ。

「奇々怪々」なパーツの中に突如として現れる「見慣れた」形状のダボピン。プロダクトとしての安心感ってこういう所に宿っているんだな、と改めて思う。

その他にも靴のセンターに対して外装(?)の左右の貼り合わせを間違えないよう、右側は「四角穴」、左側は「丸穴」と形状がそろえられていたり、シューレース(靴紐)パーツが靴のつま先側から順番にランナーに配置され裏側には 1, 2, 3…と番号も入っていたりとグローバルデザインな造形になっている。プラモデルに慣れていないスニーカー好きの人が購入した場合でも組み立てやすくするための配慮なのだろう。すばらしい。

すべて組みあがると全長約 10cm ほどで手のひらに丁度乗せれるくらいでなんとも可愛らしい。プラスチック特有のテカリはあるが、革のシワ感やシボ加工、靴紐の質感の再現が非常に見事で部位による光沢を数種類のトップコートで表現してあげるとさらに完成度は高まりそう。もちろん履き込んだ表現として汚し塗装(ウェザリング)をしてもいいし、レアカラーに塗り直しても、自分だけのカラーリングにしても楽しめそうだ。