
ほとんどパーフェクトと言っていい素敵な組み心地で深い彫刻と秀逸なスタイリングが楽しめるアオシマのPLAfig.シリーズ第一作、ゴジラ(2023)を皆さんに組んでもらいたい。で、ちょっとした注意ポイントというか小ネタがあるので書きます。背びれの話です。

胴体、四肢、頭部、尻尾とゴロンゴロン組み上がったゴジラに対し、残るランナーは2枚。なんのパーツがあるかと言えば……大量の背びれです。ゴジラの特徴である背びれをプラモデルで表現するにはさまざまな手法が取られてきましたが、本アイテムでは一枚一枚をシコシコ貼っていくという実直な方法が取られています。
『ゴジラ-1.0』では尻尾の先端から青白く光り背びれが一枚ずつガシャンガシャンと飛び出し、それが後頭部にまで及ぶとすべての背びれが一気にもとのポジションに押し込まれると口から放射熱線を出す……という印象的な演出がありました。背びれ一枚一枚がいわばギミックであり、役者なのだからオレたちはこれを一枚ずつ貼らなければならない……。

2枚のランナーに大小都合38枚の背びれ。それぞれカタチは違いますが、パーツを切り離してしまうとどれが何番なんだかわからない。一応背中の穴に取り付けるためのダボの形状は向きや位置を間違えないようになっているのですが、パッと見でそれを判別するのは不可能。ということでそれぞれのパーツのダボには小さな番号がこくいんしてあります……って、なんで7番のパーツに「30」って彫ってあるんだ?

慌てて説明書の最終ページを見ると、パーツ番号と刻印の対応表があります。並びに法則性はあるわけじゃないし、胴体の側に対応する番号が彫られているわけではないし、うーむ。確かに切り離したあとに背びれが迷子になったら困るけど、だったら素直にパーツナンバーを刻印しておけばよかったのでは……とちょっと戸惑いました。

アオシマに取材したところ、本来は「塗装しても差し込む場所が迷わないように」という心配りから、背びれの根元と本体側の穴に同じ番号が彫り込まれる予定だったのだそう。実際には奥まった穴に彫刻した番号がほとんど見えなかったり、刻印が小さすぎたりして視認性が低く、最終的に説明書で対応表を用意することになった……というのが真相。頑張れアオシマ。

組んでから塗装する人は説明書をよく見ながらひとつ切り離しては貼り……を繰り返しましょう。反対に塗装してから組む人は全部切り離してから塗るでしょうから、背びれ対応表を使って下さい、ちゅう感じですね。
胴体と背びれのフィッティングはすばらしく、所定の場所にパーツをサクッと刺してから流し込み接着剤を一滴置けばカチッと角度が決まり、とても立体的な光景が楽しめます。

デジタル技術によって日進月歩の進化を遂げる「有機的なモチーフのプラモデル化」ですが、たしかにガメラとかエヴァとか組むと「なんか似たようなパーツがたくさんあってどこにどれを貼るのかわからなくなりそう」という問題がつきまといがち。それに対して各社いろんなアイディアでもってユーザーフレンドリーであろうとしています。このゴジラもひとつのトライアルとして歴史に刻まれつつ、しかしもっともっと楽しく快適に組めるようさらなる進化を遂げるはずです。アオシマのPLAfig.シリーズからは目が離せません。みなさんも組みましょうね。こんどは”ミレゴジ”が待ってますよ!