
強烈なカリスマと対峙した際、「なんかスゴい! これが本物というヤツか!?」と漠然と受け取る全体像に撃ち抜かれると、意外と細部には目がいかないものだったりする。楽しみにしていた熱気バサラのプラモのランナーを手に取ると、太い腕と広い背中がまず目に入った。いまさら「バサラ… なんて良いカラダしてんだ。身体美!」と。
そう、劇中では歌うこと一本で銀河を震わすロックスターっぷりに目が奪われしまいがちなのだが、バルキリーの操縦で超絶Gを受けながら延々と熱唱しているというとんでもフィジカルの持ち主なわけだ。そのカリスマを支える身体性に今更気付かされたし、メーカーの彼に対する真摯な姿勢も感じ取れた。マクロス7放送30周年の節目に発売されるプラモデル郡のなかでも、作品の御本尊といえる熱気バサラ。それを抜群のルックでプラモ化したPLAMAXの新キットの話をしていきたい。

minimum factoryの1/20フィギュアは2次元の女の子たちが多彩なプラ成形色よってキュートかつ破綻のないフォルムをなす、PLAMAXのお家芸みたいなものを感じるシリーズだ。今回、工程の初手となる頭部の組立でその匠が極まっていると仰天した。バサラのわがままな髪型は2次元だけで成立できる「スネ夫の髪型問題」に近しい、立体化の難しさを感じていた。それが髪の毛パーツのレイヤーを重ねていくと見事にバサラになるという、これは多くの人に体験してもらいたい組み心地だ。

速乾タイプの流し込み接着剤をパーツ同士のスキマにチョチョっと差していけば気持ちよく組み上がっていくキットだ。そしてギターが形を成したあたりから「SFアニメのプラモ」から「ロックスターのプラモ」を組んでいる感覚が強くなってくる。ギターを組む前は「ネックが肌色だなー」と気になったのだが、組み上がると対して気にならないのが不思議。あと、赤いステージ台座がこれまた大変良い仕事をしているとも感じた。たったこれだけで「ああ、ロックバンドのプラモをつくっているんだな俺は」という気持ちになれたので。

組み上げたバサラをライブハウスに見立てた逆光撮影をして一旦のゴール。いや、充分に大満足のゴール。「俺の歌を聴けー!!!」からのシャウトが聴こえてくる。ここのところ多忙さが極まってプラモする余力がなかったのだが、どうしても「信仰に値する漢、熱気バラサ」の新キットを組みたかった。「瞳の水転写デカールはいつか貼る」「色は後日、塗るかもしれない」の精神でサッと30〜40分程度で組み上げた。マルチカラーのプラ成形色のまんま、赤いステージ台座に立つ姿は充分に熱気バラサだ。
プラモデルの色の総量は緻密さに繋がるのだが、クリアパーツを含めて6色もあればしっかり実存をまとい始めると思う。室内に入る自然光、照明などで生じる陰影が足されるともう充分。同シリーズで後日発売予定のミレーヌ・ジーナスと対となるキットでもあるキットなので、ふたりのオンステージがいまから楽しみだ。「ちょっとバサラー!(プスンカ」の声が聴けるんだろうな。