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切れ味抜群の繊細キット、筆塗りでもいけますか?/ファインモールド 1:72 F-2A

 「サーフェイサー/プライマーの使用はお控えください」
 これはファインモールドの1:72 F-2の説明書にある注意書きです。粗い下地材を使うと埋もれてしまう可能性があるほど、パーツの彫刻が繊細だということですね。

 なるほど、すごいことは分かった。でもこれ、いざ自分が組むとなるとちょっと緊張する一文でもあります。いつも筆でゴシゴシ塗っていくわたしが、そんな繊細なプラモ作れるんでしょうか。

 F-2が纏う、しっとり仕上げの青い迷彩──これは筆塗りが気持ちよさそう、と筆塗り動画配信を観ながら気付いたのが昨年の師走も後半。そこでクリスマスプレゼントにかこつけてファインモールドのF-2A、それも2023年の日印合同訓練に参加した特別マーキング機のパッケージを手に入れちゃったのでした。
 これは通常版F-2Aの内容に垂直尾翼の特別デカールをプラスした一箱で、説明書も解説文に熱のこもった専用版。先述の「繊細さ」の評判を耳にするのが少し気がかりですが、最新キットの切れ味を見てみたい気持ちが勝った形です。どうなるでしょうか。

 さてさて、説明書が語るとおりパーツ表面はたしかに精緻。とはいえ組み立てにあたって特別なほど神経質になる場面はなく、むしろ結構スピードが出ます。ガイド穴・かみ合わせの妙なのでしょうね、各部がピシッと決まるようにパーツのほうから導いてくれているような感覚でした。インテークや脚庫周りの組み立て工程は非常に立体的で、いちど体験の価値ありといえるでしょう。

 で、シュッと組み上がりました。垂直尾翼のフチ、透けそうなほどに薄いのがご覧いただけるでしょうか。翼の後縁なども同様にキレキレのシャープさなのですが、決して華奢すぎることなく、脚部のカッチリ感も含めて落ち着いて作業できる安定感が出ています。これは特にありがたく感じました。

 さて問題の塗装。「サーフェイサーはお控えください」の繊細な表面は、わたしの筆塗りに耐えられるのでしょうか。
 意を決し、愛用のタミヤアクリル塗料を少々薄めにしてサ~ッと重ね塗りしていったところ……彫刻は問題なく残っていました。むしろ情報量豊かなパネルラインのおかげで、筆塗りのラフ感が適度に締まるようにも感じられて好感触。エッジのシャープさこそさすがに一段落ちてしまっているのかもしれませんが、正直なところ「まったく問題ない──というか、むしろ楽しい!」というのがわたしの感想です。

 できました! キットの切れ味を残したままゴールできてうれしい気持ちです。クリスマスプレゼントとして手に入れましたが、じつは年越し前に完成しちゃいました。
 記念撮影の相手は、こちらと対照的にマッシブで彫りの深いプラッツ製F-15J。空自の戦闘機コンビのキャラクター差がいっそう際立つようにも感じて、気に入っている並びです。両機種とも複数メーカーからプラモが出ていますから、製作スタイルに応じてキットを選ぶのも楽しいところですね。もちろん、作り手のアレンジ次第でキットの雰囲気を上書きしちゃうのも一興でしょう。
 とにかく今回のF-2A、繊細さが特徴でありながらカッチリ組めて、好みのスタイルで塗れる安定感も確保した、バランス感覚のすごいプラモでした。通常版の再生産も間近のようですから、今後はいっそう気軽に取り組めそうです。

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