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でっかいサイズでA-10のかっこよさと重さを味わえる傑作プラモ。「プラッツ/イタレリ 1/48 航空機シリーズ アメリカ空軍 攻撃機 A-10C サンダーボルトII オーサンAFB」レビュー

 まっすぐに広がる翼や丸くて剛直なエンジン、とんでもない威力のガトリングガン”アヴェンジャー”、チタンのバスタブと言われる堅牢なコクピット。それぞれの必須の要素が組み合わさって生まれるA-10サンダーボルトIIの独特のシルエットは、多くのファンの心を捉えて離しません。

 プラッツはそんなA-10をたくさん発売しています。特に今店頭で見るのが、中身はイタリアのプラモメーカー「イタレリ」のパーツでパッケージや説明書を日本向けにしたプラッツ/イタレリのA-10。オーサンAB、ミシガン州空軍100周年記念塗装機、ブラックスネーク、ドッグパッチャーズ、メリーランド州空軍100周年記念塗装機、デザート迷彩塗装機、ブルドッグス、ヨーロピアンワン迷彩と、8種類でさらにディテールアップパーツ付属版もあって、だいたい店頭にはこのA-10があるわけです。そして今の模型店や量販店だと箱の中を気軽に開けて見ることが難しいので、どんなプラモかいまいちいわからない……。たくさんA-10が出ているのに……。

 なので、今回はこの一番最初のA-10であるオーサンABを見て、プラッツ/イタレリのA-10のかっこよさを知っていただきましょう!

 まず目を引くのがこの翼。胴体底面と一体になって、キット中最大のパーツになっています。脚庫の部分まではまっすぐで、その先からちょっと上側(写真では下側)に反った翼なのがよくわかります。

 胴体もコクピットからいちばんうしろまでずいっと入っています。面白いのは前半分はスジ掘りなど凹モールドなのですが、後部はリベット表現で凸モールドがたくさんになります。表面の情報量にリズムがあって、見ていてとても楽しいのです。

 排気ノズルは小さなリベットが等間隔に並んで、金属色が似合う場所になっています。タイヤは接地面が潰れて、いかにも重い航空機を支えている感じが出ていますね。

 デカールはイタリアの高品質デカールメーカー「カルトグラフ」製のものがセットされます。色もバシッと決まっていて透けない、大判でしっかりフィットする。A-10は昇降タラップを格納するスペースの扉の裏にイラストを描く”ドアアートワーク”と呼ばれる文化があって、デカールにはこれがちゃんと入っています。それと、キャノピーやタイヤの塗り分け用マスキングシートも付属しています。デカールや付属物で、プラッツはモデラーがうれしくなるポイントを積んできます。

 じつはこのキット、グレー1色の機体だけでなくベージュと濃淡2色のグリーンでまとめられたベトナム系3色迷彩のでも塗ることもできます。さらにこのデカールは、駐機中につけられる布カバーに描かれたイラスト。メンテナンスチームのエンブレム……かな? 布カバーパーツなんて入ってないので、このデカールは遊び心というものです。自分でカバーを作ってもヨシ、好きに貼ってもヨシ。

 組み立てを始めるといきなりここに30gのオモリを詰めてね! という指示があります。……ふつうの航空機なら3gとかでも済んだりするのに、30g!? A-10のコクピットを護るチタンのバスタブ、そしてスーパー機銃のアベンジャーがいかに重いかをオモリでわからされます。写真の量がちょうど鉛30g、完成後にもう3gぐらい足しといてもよかったと思いました(30gでギリギリのバランス。)

 でかーい。翼をつけただけでこの迫力ですよ。パーツがシンプルなのであっという間にここまで組み立てできます。

 そして完成。武装が余るほど入っていて、選びたい放題です。エルロンの開閉やタラップの展開(とドアアートワーク)など、A-10の面白いところもちょっとだけあって、モデラー的に楽しいところもたくさんあります。翼の前で開いているのは給油口で、こんなところも開けることができるのも楽しい。

 実機に会うといっつも歴戦のウェザリングみたいな姿で、グレー一色でも汚しシミシミで雰囲気いっぱいのA-10。それに加えて迷彩塗装や、先代サンダーボルトの色などもシリーズの中にはあって、そりゃプラッツもいっぱいA-10のプラモ出しちゃうよね……。イタレリのA-10は、パーツもほどほどなので、完成へグイグイ進んでいけることでしょう。みんな大好きA-10の迫力(と機首の重さ)を、でっかいサイズで楽しめるのがこのキットです。お店で見かけたら、ぜひ一度箱をとってみてください。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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