「飛行機プラモの機首に入れるアレ」を理科室から持ってこよう。

 タミヤの傑作機シリーズのサンダーボルトⅡは、プラモデルにしてはかなり重そうな質量のオモリを要求してくる。説明書には「おもりをのせます。(45〜50g)」と書いてあって、道具箱にある釣り用のガン玉だとか、板鉛を総動員しても足りなそうだ。身の回りにある50gありそうなものがまずわからない。ふと、500mlのコカ・コーラゼロを冷蔵庫から取り出して持ち上げて「これの10分の1の重さか」と思ったけど、そういう正解の求め方は間違っている気がする。

 実機の前半部には巨大なガトリング砲がみっちりと詰まっているが、内部が再現されているわけではないプラモだと、これに相当するオモリを入れなければデザイン的に尻餅をついてしまうというわけだ。あるいは、そうならないように支えになるパーツを使うこともできるが、なんだか気分ではない。

 精悍に自立しながら、低く広範囲に部屋を占有するサンダーボルトⅡの姿を私は見たい。箱に書かれた「Wing span 365mm」の記載よりも想像以上にデカい主翼や尾翼を見て、最初は「やっちまった」と思ったが、徐々にその静かな迫力にゾクゾクしてきてしまっているのだ。

 そしてなにより、箱を開けたときに自分の頭の真ん中から左右のこめかみの端までキーンと冷えるような感覚を与えてくれたのは成型色だ。オリーブグリーンがとにかくかっこよくて「嘘だろ?」とニヤッとしながらカーテンレールに吊るされているM51のパンツを眺めて、自分の中のミリタリーのイメージを加速させて、なんだかうれしくなる。支柱を使いたくない気分の正体は、こういうタフさとか見た目のカッコよさを自分なりに追求したものを、身の回りに置いておきたいというものなのではないかと思う。

 用意ができないから支柱を使おうという消極的な感じではなく、今のオレはこいつに似合うオモリを積極的に選んでいきたい。手元にあるガン玉や板鉛で得られる間に合わせの50gではなく、選んだ50gを用意してみよう。

 これならぴったり50g。そう、分銅を用意してみた。

 理科の授業で使っていたのが懐かしい。大きなボディには難なく収まるし、なにより重さに不安がない。足りなくもないし多くもないのだ。これを入れれば間違いなしの大さじ一杯というわけである。説明書にはもうひとつ重りの記載があったのでとりあえず2個買ってみようと思ったが、2つ目の重りには重さの記載が無いので、念のため3個買った。重さの指定が書いてある場合は今後はこんな風に分銅で済ましてもいいかもしれない。ただ、ボディに収まらないとかなり悲しい思いをするのでその辺は私と一緒に注意したほうが良さそうだ。とりあえず、1/48のサンダーボルトⅡには50gキッカリの分銅が似合う。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。