

ハセガワの1/72シリーズは戦闘機だけじゃなく、攻撃機(地上や洋上の目標の攻撃を主任務とする航空機)も数多くラインナップされています。今回はその独特なシルエットや対地番長的要素で人気が高いA-10です! A-10のAはATTACKのA。ということで見ていきましょう。

A-10のこの独特のスタイル、これはまさにこの機体のなすべき任務が形になって表れているといえます。地上部隊を強力に支援するために機首にガトリング砲を搭載、長く支援するために翼は幅広で飛びやすく、地上からの防御のためにエンジンは後ろで高く翼に守られる位置に。すべてが任務のためにあるべき場所に設計されています。

ハセガワの1/72は1982年製。アップデートを重ねながら今日も定番として頑張っています。古いパーツはどうしてもバリが出たり、垂直面がナナメになったりと、金型のくたびれが出ることは否めません。こういった部分はヤスリで削って、本来の形状を作っていくときれいに接合することができます。ほぼ40年、がんばってくれてありがとうございます。

しかしながらディテールはどこもなかなか見どころがあります。パネルラインを凸モールドとしつつ、スジ彫りもつくり、実機表面のデコボコとしたスタイルを再現しています。


とはいえ多少の自衛武器も必要なので、空対空ミサイルのサイドワインダーを装備することもあります。時代を経てセンサーなども追加されているので、そうしたアップデートをカバーするのがこのランナーです。


武装はまたモリモリで、前述のサイドワインダーもそうですが、マベリック、通常爆弾、ペイブウェイとたくさんの種類が付属しています。A-10は7トンも運搬できる能力があるので、翼の下をてんこ盛りにしてあげてもよいでしょう。それにしても対地の鬼、って感じですね……。

面白いのはJランナーにあるパーツです。でっかい増槽と、また小さなタンクがあります。大きなほうは純粋に燃料を入れるタンクで燃料が600ガロンも入るものです。小さな方は荷物を入れるためのタンクになっています。

横田基地(東京都の多摩地域)に来るA-10には、武装よりこの2つのタンクをぶら下げていることが結構あり、こうした友好祭で見られるリラックスしたA-10の姿を再現できるのもうれしいところです(ミサイル製作の手間が省けるとか言うんじゃないよ!)。実際に限定ではありますがオサン基地のマーキングが入ったバージョンも販売されていたりします。

組んでいて驚いたのですが、機首側に8グラムと10グラムのオモリを入れてくれ、という指示があること。合計18グラムも入れないと尻もちついちゃう、ということは現実のA-10も重量バランスが相当前よりということです。これは機首に搭載したアベンジャー(めっちゃデカいガトリングガン)の重さもそうですが、パイロットの生存性を高めるためのチタン製バスタブ部分も相当重い、ということでしょうか。実機のすごさをオモリから感じます。

機首のアヴェンジャー。本当にでっかくて迫力しかない。これとコクピットが並んでいるわけで、この飛行機の特殊性がわかります。

胴体の合わせはちょっと大変。仮組みして、がんばって外形をあわせて流し込み接着剤で慎重にくっつけます。シラスのような胴体、あまり見ないカタチですよね。

翼をつけて、エンジンを載せて、尾翼を合わせればあっという間に完成です。この胴体に組んだパーツをどんどんくっつけて、シルエットがあのA-10になっていくのは快楽です。きっちりとパーツを処理しておけば意外とぴったんこ合いますよ。いきなり接着せずにパーツとパーツを仮合わせして様子を見ながら組んでください。

こう平たい位置から見ると、本当に翼を広げて飛びかかってくるようなシルエット。A-10の機能から導かれた姿は、模型にするとより鮮明にわかりやすくなります。機体の運用は2030年代まで続く予定で、まだまだ現役機として日本でも見る機会が多いのがA-10です。この機体もまた知れば知るほど、というマシンなので、そのきっかけにこれほど最適なキットもないでしょう。この強烈なスタイルの航空機を、ぜひ味わってください。
