

「それ書いちゃっていいんだ!」って思わず声に出してしまいました。農道のポルシェことスバルのサンバートラックです。アオシマから楽プラシリーズで新発売された接着や塗装をせずともいい感じのプラモデル……と言ったらまあ標準的なレビューになっちゃうわけですが、この製品だけはひと味違います。いままでたくさん発売されてきた楽プラシリーズのなかでも最高に解像度が高い。ただのお手軽なカーモデルじゃないんです。
まずね、シャーシの裏側が彫刻されているんですよ。これまでの楽プラシリーズってコストダウンのためにどれもシャーシの裏が真っ平らだったんです。まあクルマを裏返さなければシャーシなんて見えないですからね。しかし軽トラだとそうはいかない。なぜか。

軽トラってシャーシの上に荷台が乗っかっているので、それなりに造形されていないと軽トラらしく見えないんですよね。そこでガソリンタンク、バッテリー、スペアタイヤ、エンジンルームをパーツの表裏側面にうまく彫刻してワンパーツにまとめ、従来の同シリーズと同じように色のついたボディ(このキットの場合はキャビンと荷台)をドカンと乗っける構造にしているんです。この時点で「シャーシのリアルさ」はシリーズナンバーワンと言ってヨシ!

さらにキャビンに目をやると、ワイパーがちゃんと空中に飛び出すカタチで成型されています。乗用車の場合はフロントガラスがもっと寝ていて、ワイパーはだいたい窓枠の下側に浮き彫りになった状態で一体化されているか、窓ガラスのクリアーパーツに彫刻されているのがセオリーでした。しかしサンバーはワイパーの造形と位置関係にコダワリを感じます。

黒く見せるためのシールも付属していますが、これだけくっきりと飛び出ていれば筆塗りでも気軽に塗り分けられます。事実、私は黒く塗ってしまった……。それ以外はプラスチックとシールの色の組み合わせでも充分リアルな仕上がりになります。ワイパー塗っただけでこんなに盛り上がるなんて。

楽プラシリーズの中でも最小クラスのボディに最高の解像度が詰め込まれたサンバートラック。言ってみれば「はたらくくるま」の一種ですが、乗ったことある人、実際に持っている人も多い身近さも兼ね備えた素晴らしい車種選択です。作って楽しい、積んで楽しいこのプラモ、あなたも荷台に愉快な荷物を乗せてお出かけしましょう。そんじゃまた!