
アオシマの楽プラのラインナップもどんどん増えていって、今回の新作は日野デュトロというトラック。ターコイズなんてこじゃれた色にも惹かれて手を出した。質実剛健というイメージのトラックのラインナップもファーストリリースにこんな色が用意されるのだね。
キャビンと荷台はそれぞれ1パーツづつ4面スライド金型で成形されていて、なおかつランナーレス状態で箱に入っている。箱から開けた時点で精密感を感じられる単位の部品を手にして気分が盛りあがった所から作業が始まるというのがウレシイ。

車のプラモデルは大概ボディの大まかな形が一体成型で組みあがってくるのだけれどおかげでプラモデルとしての組み立て作業が、実車の工場のラインで見る広くイメージどおりの「車の組み立て」なのがいい。コレがライトでコレはグリル、こっちはバンパー……くらいの理解で知っているものが知っている通りに組みあがっていく面白さがあるね。「ハハーン、やっぱりね!」みたいな予定調和の気持ちよさ。

スナップフィットの手軽さにサクッとプラパーツだけ組んでしまいたいとも思うのだけれど、楽プラシリーズはシールを一通り貼って組むのをお勧めしたい。全然仕上りの感動が違うから。仮に腕に覚えがあって「最後には塗って仕上げたい」と考えていてるのだとしても…。

シールは細かいので台紙から剥がすのにナイフの刃先や爪楊枝を使うといい。でも貼りこみ自体は指先でも何とかなる。窓のフチの黒いライン状のシールなんかは下手に鋭いピンセットを使うより指先で端から押えるように貼り進めるほうが破れずきれいにできると思う。
笑っちゃったのが荷台の内側のシール。床と内壁全面に大面積のシールを貼る。2枚付属するシール台紙の1枚がほぼこの四角いシールに費やされている。

楽プラシリーズではおなじみの折り畳み組み立て式のインテリアもトラックならではの二人分の広さの助手席が新鮮。

タイヤは後輪のダブルタイヤ再現のために数が多い。銀色のホイール中央部が丸く抜けてタイヤ側と一体になった中央部に黒色が露出するという構成。

シャーシ裏も彫刻が施されたモノ。板ばねサスペンションや後輪に向かって伸びる動力軸等、トラックらしいメカニズムが見てとれる。これだけ入り組んだディティールの隙間にこれまた楽プラシリーズのフォーマットとしての「AOSHIMA」刻印もいつも通り入っているのが面白い。

スペアタイヤはシャーシ裏に取り付けるのだけれど、思いっきり肉抜きされたパーツを取り付けて「ホントにこれでいいの?」って思っちゃうんだけど、上下を裏返して、正位置で置いてみればこの通り。肉の抜けていない側しか見えない。逆に今度は上を向いて肉が抜かれた姿があらわになるけれど、ここは荷台とキャビンがつくことで隠れてしまう。

組みあがってみれば、シャーシは裏側までできうる限り精密に作りこむという趣旨ではなく、地面に置いた状態で見える部分が再現できるように巧みにコントロールされたモノであったコトがわかる。実車で荷台の四隅を閉じる金具やランプ類の色、ごく細かい注意書きに至るまで用意された細かいシールも貼った労力以上にバッチリ利いて全然安っぽくない。

あまりにリアルなんで荷台に手持ちの塗料瓶を載せて写真にとるとトリック写真みたいだ。生成AIなんて目じゃないぜとブイブイいいたくなるくらい。車の模型は何となく車輪で転がすくらいの手遊びをするって認識だったけれど、これが平荷台のトラックになると「何を載せようかな?」って遊びでワクワクできる。仕上りがリアルだとなおさらにね。