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着実に進化している「人間のプラモデル」/フルパッケージだからこそわかるメーカーの現在地「アカデミー ドイツ I号戦車B型&KS750サイドカー」

 韓国のメーカー・アカデミーが発売した「戦車、人、バイク」がひとつの箱に納められたフルパッケージプラモ「1/35 WW2 ドイツ I号戦車B型&KS750サイドカー」。今回はこのプラモのバイクに乗る兵隊さんたちをじっくり見てみます。

 初見からバキバキのイケメンニキです。スタイル良し、顔良し! 着こなし良し。バイクに跨って戦場を走ったら、そりゃ視線も独り占めしちゃいそうです。そのくらい、外観がカッコよくできています。各パーツを見ると、3D造形で細部まで作られています。各メーカーやり方はそれぞれありますが、多くのメーカーが3Dモデリングを駆使して「人のプラモデル」「人の立体物」を作っています。

 手原型では限界とも思えるシワやディテールを追い込めるのが3Dモデリングの良いところ。様々なアクションを「固定で表現する」兵隊さんのプラモデルのような立体物とは相性が良いです。アカデミーのバイクアニキも、バイクに跨った時にできるであろうシワがバキッと造形されています。

 ただ少しバキバキすぎる感じがします。セザンヌが描いた布のようなシワで、タミヤが生み出している人肌を感じるシワとはまた違った雰囲気です。でも、このバキバキ感は兵隊がすごく勇ましく見えるので、キャラ立ちしますね。

 パーツ分割もシワやディテールをうまく活かして、分割線が不自然にならないようにしています。もっとも「ナイス!」と思ったのがヘルメット。ゴーグルのバンド部分で上下分化しています。上手いですね〜。ヘルメットの下側にはゴーグル下部がすぽっとハマる溝が切られているので、接着後も不自然な感じにはなりません。

 接着するための糊代もしっかりと用意。これで安定した接着が可能です。だからポーズがビシッと決まるはずなんですが……しかし……。

 ハンドルからちょっと浮いちゃったよ! このプラモ、各部位ごとの接着は糊代や軸があってビシッと決まっていくのですが、腕と胴体、上半身と下半身は「面と面」による直貼りなんです。ポーズのフィニッシュともなる接着箇所がなぜか古来からの「シワや体のラインを自分で見つけて接着する」というやり方なんです。これって結構難しくて、小さなズレが重なることで、このようにフィット感が悪くなるってことにつながります。

 すでにこのレベルのプラ製フィギュアを作り上げているので、きっと不安定な接着部分は今のアカデミーならすぐに解決してくることでしょう。今後が楽しみです。

 造形で一番好みなのがサイドカーに乗って偉そうにしているアニキ。もう気迫がすごい! 「やったるでー!!」とか絶対に言ってますよね。それに比べてバイクアニキのクールなこと。このギャップがいいですね〜。

 各部位をじっくり見ていくと「後少し!」みたいなことが思えるのも、タミヤのアニキという幸せを知ってしまったから。でもアカデミーのアニキもどんどん進歩していて、このセットに入っているフィギュアはとてもかっこいいと思います。見事に車両とバイクのかっこよさを引き上げているアニキたちのプラモを、ぜひ作ってくださいね。

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

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