

何泊かする旅であっても、中型バックパックに収まる荷物で済ませておきたいし、ウロチョロするのに身軽でいたいので必要最低限の用意に留める。なので「旅先でプラモデルを買う」というのにはけっこうな抵抗がある。帰路であっても手提げ袋とかも持ちたくない。そんな自分に店舗主体の配送サービスというのはかなり重宝する。
先日、友人らを訪ねて東京往訪する機会に新橋・虎ノ門エリアに新装グランドオープンした『TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO』を覗いた。入口に「お買い上げ金額10,000円以上から送料無料」とあるので思わずタミヤ10,000円チャレンジをしてしまった。

FACTORY限定のTシャツ、そしてステッカーはマストバイ。新たなタミヤのアートワークは思わず唸るカッコ可愛さだ。私と息子にそれぞれひとつずつチョイスしたら残り2,500円ほどで送料無料に。そこでキットを物色しているとドンズバな価格で目についたのがロータス スーパー7だ。少しばかり10,000円超えて送料無料条件を達成でき、荷物が増えることもなく身軽な旅を続けることができた。

しかしタミヤの新拠点、圧巻でしたね。自動車評論家の福野礼一郎が少年時代、タミヤとの邂逅を「他にはないインダストリアルデザインとグラフィックアートに彩られたコーポレート・アイデンティティの世界に感動した」と回顧していたけど、新たなタミヤの拠点はまさにそれを体現してると感じた。模型ファン、タミヤファンにとって巡礼すべき聖地が新たに生まれたと言えよう。
店舗には海外ツーリストも多く、スタッフが英語で流石の対応をしていた。私がレジで送り状を書いている隣ではスタッフが観光客へ「飛行機でお帰りになりますか? 接着剤や塗料は機内に持ち込めませんのでご購入を控えてもらえればと」と注意を促すと「うっぷす! それはウッカリしていたよ。サンクス!」と笑顔で応えていた。地方都市住みとしてはこういうスマートなやりとりを目の当たりにすると「やっぱ国際都市TOKYOはちげーな!」とおのぼりさん精神が爆発してしまう。

二泊三日の電車旅から帰宅すると商品がすでに自宅へ配送されているというスピード感。スーパー7もスピード感もってゴールしたいと思い、タミヤスプレーで塗装を進めた。箱絵のボディの色味がスゴく良かったので、あえて明るめの緑のレーシンググリーンを塗装。ボディ以外はセミグロスブラックを吹き、目に付く部位を水性ホビーカラーで筆塗り。最低限の手数でゴールとした。精巧なディテールが満載のキットながらも、実車がシンプルな構造なこともあって工作もライトウェイトに楽しめた。そしてエンジン配置など実車の重量配分も読み取れるナイスキットであった。

今回、工作を進めながら福野礼一郎『スポーツカー論 』の序章のケータハム・セブン160のパートを読みなおし、「スポーツカーとは?」を見つめながらタミヤの模型を楽しんでみた。カーモデルの解像度も高まる名著だとあらためて実感した。最終的にT.50のプラモをつくりたくなる一冊なのでタミヤのGMA T.50、もう一度組んでみようかな……。