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デカールの切れ端でタスクフォース結成/写真を見ながら作る「あの日見たシーフューリー」の姿。

 イングランドの航空博物館。その格納庫の片隅に佇んでいた一機に、わたしの目は釘付けになりました。それはホーカー・シーフューリー、機体のシリアル番号SR661。なにより特徴的なのはその塗装で、試作機の姿をまとっていたのでした。写真やプラモでおなじみの量産機カラーとは違い、どちらかといえばもっさりした暗色の迷彩塗装が、わたしの網膜に鮮烈に焼き付いたのです。

 そんなわけで、せっかくプラモを組むならご縁を感じる『あの一機』こそ作りたくなるというもの。とはいえ、お目当ての一機が都合よくキットに収録されているなんてことはそう多くないでしょう。棚から取り出したエアフィックスの1:48 ホーカー・シーフューリーにも、あの個体の機体シリアルどころか、そもそも試作機のマーキングなんて当然収録されていませんでした。ぐぬぬ。

 そんな場面で緊急招集されるのが、デカールの切れ端たち。作り終えたプラモの「使わなかったデカール」の切れ端は、誰もが無意識にストックし、その積み重ねがプラモ遍歴の地層のように蓄積されるもの。このアーカイブから使えそうなものを選抜しながら「……おっ、この組み合わせ、いけるか?」と考える時間は特別なものです。

▲ 英国の模型店ハナンツによる「エクストラデカール」の製品。国内の一部模型店でも入手可能です。

 そして、その作戦を強力にアシストするアイテムがこれ。英国機の機体シリアル番号用の英数字を大量収録したデカールシートです。これがあれば理論上どの個体でも作れるぞ、と強気になれる効能があるので、わが家では常備薬としてストックしています。さらには、試作機を示す黄色い(P)マークも専用のデカール製品が存在していてニッコリ。Pの書体やサイズ違いが数多く収録されていて、「なんでもこい!」という気持ちをさらに強くしてくれます。

 さて、塗装の段階からは、キットの説明書に描かれていないオフロードへ突入します。説明書は閉じて、機体シリアル番号の画像検索結果を次々スクロールしながら塗り進めていきましょう。もちろん、博物館で撮った写真も参考に。キットの塗装指示を気にしなくてOKになると、いきなり大胆に進められるから不思議なものです。

 各方面のシートから集結した選りすぐりのデカールたちを貼り付ければ、博物館で会ったシーフューリーが完成。本当は細かく改造が必要な差異もあるのでしょうが、塗装とデカールのおかげでどこから見ても『あの個体』に仕上がったのでうれしい気分。候補から選ぶよりも、自分でピックアップした一機というのがいっそう誇らしい気分にさせるのかもしれませんね。画像検索しながら色を塗ったり、せっせと英数字を組み合わせたりしていると愛着もわいてきますし。

 がっつり改造や手書きまではできなくとも、デカールの切れ端を組み合わせていろいろ試せそう。こうして、余りデカール地層の掘り起こし作業はさらに進むのでした……。

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