

あたらしい年! 今年もあたらしいプラモがたくさん出てくることが楽しみですが、ちょっと昨年を振り返ってみると、2024年には個人的にとてもうれしい「新製品」がありました。
11月頃に韓国・アカデミーから新発売された1:48のXF5Fスカイロケット。1940年にたった1機だけが作られたという、アメリカ海軍の試作戦闘機のプラモです。

なにがうれしいってこれ、ずっと探していたプラモだったんです。あれっ、新製品なのに「ずっと探していた」とは……?
そう、オリジナルは米国・ミニクラフトが90年代末頃に発売したキット(上画像/下の箱)。しばらく見かけづらい状況が続き、さらにはミニクラフトが活動終了かも……なんて情報も耳に入ってきて、だいぶションボリな状況でした。かろうじて入手した一箱もなんとなく作りづらくなっていたなか、2024年に韓国・アカデミーが突然「新発売」するとの報せが入ってびっくり。事情はいろいろあるのでしょうが、メーカーを跨いだうれしいカムバックなのです。

それだけじゃありません。今回の新製品(アカデミー版)は、「完全版」だと思うんです。
じつはかつて、ミニクラフトのXF5Fは2種が存在していました。実機のXF5Fはテスト途中で改造が入り「鼻先が伸びた後期の姿」に変身するのですが、驚くことにミニクラフトはこれを追加パーツで作り分け、「LONG NOSED VERSION」パッケージを出していたのです。1機しか存在しなかった飛行機のプラモを、2種類ラインナップしていたんですね。
で、2024年のアカデミー版はどうかといえば、基本型のキットのうえに後期型用パーツも収録しているので、2種どちらでも作れるようになっています。しかもキャノピー用マスクシールも新規追加。まさに完全版といえる仕様になっているんです(クリアパーツはガンサイト穴が開いた基本型のほうを収録しています)。

さて、ひとしきり喜んだところで作っていきましょう。パーツにはなかなかシャープな彫刻が入っていて、結構カッチリしたプラモです。パーツ構成は凝りすぎず、どちらかといえば割り切った造りなので、こちらも気負わず始めるのがよさそうですね。

説明書のステップ1から、主翼をドカンと貼り合わせます。いきなりブーメランみたいな翼が出現する豪快さにびっくり。その一方、パーツ同士の合わせは堅実です。積極的に手を引いてくれる親切さはないものの、そっけない顔で平均点以上にきっちり合わせてくる感じでしょうか。シンプルな構成のおかげで、特徴的な形が早々に姿を現してきました。

ユニークなスタイルの飛行機ながら、キット自体は比較的淡々とした味付け。主張が少ないほうに感じられますが、黄色い翼を塗ったあとから平気でエンジンを差し込めるくらい、静かに良い仕事をしてくれます。脚部やキャノピーにはあいまいな部分もありますが、強めの接着剤でエイッと貼っちゃえばオーケー。胴体と主翼をつなぐフィレット部分も完璧なフィッティングなのですが、ショートノーズの初期型はフィレットを装備しないのが正解みたいでした。ご参考まで。

できました! ユーモラスなスタイルに黄色い翼がキュートで、なかなかの模型映え。マーキング類は真新しい上質なデカールが機体にピタッと張り付いてくれて、ここでも「再登場」の恩恵にあずかりまくりです。
これまではちょっと入手困難なプラモでしたが、今なら気軽にXF5Fを楽しめます。後期型も作りたいし、部隊配備された想定の架空塗装なんてのも楽しそう。実際は1機しか作られなかったXF5Fを、プラモでたくさん作るチャンスです。うーん、もう1箱買っちゃおうかな……。