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デフォルメは戦車の「まとめ」だ!/MENG MODELのプラモデルが教えてくれるのドイツ軽戦車

 この、手のひらに収まる感じ。精密なパーツ分割でキリッとしたスケールモデルもいいものですが、手のひらに乗せたり、ヒョイっと掴んで自分の手元に置いておく……つまり「視界の端にお気に入りを配置したい気持ち」に応えてくれそうです。これはMENG MODELの「ワールドウォートゥーンシリーズ」というプラモデルです。デフォルメされていてもしっかり戦車していると思わせる魅力が素晴らしいシリーズです。

 デフォルメの面白さを味わうには実物との比較がいちんばんです。今回購入したドイツ軽戦車38(t)を検索してみると、ビフォー&アフターが簡単にわかります。転輪というキャタピラが巻きつく車輪がひとつ減っていることに気づいたり、砲塔部分にビシビシと打たれているリベットがこの38(t)の特徴だということがよくわかります。

 接着剤不要のプラモデルではありますが、ところどころ接着したほうが楽だなと思うところがありました。僕の場合は車体の上部がそれ。どうにもパーツが脱落してしまうので接着剤でしっかり固定。必要に応じて接着して強度を持たせた方が、気軽に触ったり手でつかんだりもでき、「手のひらに乗せたくなるような魅力」という製品が持つそもそものユニークさを存分に味わえます。

 ものすごく神経を使うというパートはないですが、アンテナや照準は比較的細く、油断すると折れそうなので説明書通りではなく最後につけました。デフォルメされた見た目に甘えながら好きな色で塗ったり、細かいことは気にしないでラフに塗るにも楽しいプラモデルだと思います。完成まではあっという間で、勢いに任せて紫色のスプレーを吹いて見たところツヤツヤになりました。

 デフォルメする上で採用されているフォルムは、作りながら実物と見比べることによって、ある意味この戦車の特徴なんだなと気づかされました。機会があるかはさておき、38(t)の話題が出たら「ああ、あのリベットがたくさん打たれたドイツの戦車ですね」と話せそうなくらいに忘れられないプラモデル作りが味わえました。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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