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スペシャルな場だからこそ輝いて見えたケンメリ/アオシマのスカイラインHT2000GT-X ’74

 じつに8年ぶりとなる東京往訪。しかもソロ活動という世帯持ちにはスペシャルが過ぎる機会。時が経てばこうも行動の軸が変容するものか、と我ながら笑ってしまうほどのプラモデル中心の3日間でした。その中でも『NISSAN CROSSING』を目指して散策した銀座。ゴジラに毎度破壊される時計塔のはす向かいに位置しており「メッチャ銀座が凝縮されてる!やだウレしい!」と、おのぼりさん精神が爆発した48歳の俺です。

 入口で出迎えてくれたのは1974年式のケンメリ。私とほぼ同い年。それでいてボディのブルーメタリックと各部位のメッキの輝きにはいっさい衰えを感じない凄み。この拠点が器としてスペシャルだからこそ感じ得られる輝きだと思いました。都会の忙しさの中心にありながら、博物を眺めるような心持ちで工業の結晶を眺められる喜び。東京国立博物館へ往訪した直後だったのもあり、抜群のマインドセットで時代を熱狂させたという名車を堪能できたのです。ゴハン食べて美味しく味わうのにも、なにかを眺めて感じ取るのにも、器ってとっても大事。

 で!つくりたくなっちゃうよねケンメリのプラモ! 楽プラのケンメリGT-Rでサッとゴールするのも悪くないけども、展示個体に近しいルックのGT-Xがアオシマのザ☆モデルカー シリーズにあるのを見つけてチョイス。昭和な造形美にグッときたグリルやバンパーはメッキパーツになっているのでパーフェクト! 水性ホビーカラーのつや消しブラックを筆塗り、からのマジックリン拭き取りでメッキモールドがシャキッ!と浮き上がります。

 メッキに黒を入れて、ボディを塗ったら他は成型色まんまでサラッとゴール!……とは行かせてくれない歯ごたえあるキットではありました。曇り知らずのセメダイン模型用ハイグレードでメッキパーツとクリアパーツを貼り合わせ、塗装したボディを汚さないように瞬間接着剤&硬化促進剤でエイヤッ!と装着という「プラモ貼り付け総合力」が問われる展開がありますが、それを経ての抜群ルックには喜びが爆発します。やるしかない。

 ボディは銀座で見たケンメリを思い浮かべながらタミヤスプレー 「TS-89 パールブルー」で青空塗装。快晴のもと、真っ白なボディを好みの色に染めていくのは大変気持ち良い。隠蔽力が強いメタリック系のタミヤスプレーですが、パールなのもあってか何度か重ね塗りが必要でした。でも、パールブルーが綺麗で塗りたくなったのでしかたがない。メタリックブルーもライトメタリックブルーも確認したのですがパールブルーが良かったんです。結果、銀座のケンメリとは違った感じのブルーメタリックになってしまいましたが、いつかドンズバの青を見つける楽しみができた。とも言えます。

 完成させてから気付いたけど、ハセガワからもケンメリが出ているんですね。今回のアオシマのはモータライズのなごりあるキットでバネの簡易サスペンションがあったりと面白かったですが、対してハセガワのキットはどんな感じなんでしょうか。確かめてみたいです。今まで気に留めてなかったモチーフに一気に興味深くなる機会… そう、ソロの旅はやっぱいいな! また、ソロ活動させてねウチのひとー!

ダテツヨシのプロフィール

ダテツヨシ

「つくる」をテーマに、世間話をしています。

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