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プラモ作りにおける極細の穴開けは共通規格の「ドリル参勤交代」で攻略する!

 プラモデルの細いパーツ、接着してもちょっと触ると折れる。戦車のアンテナみたいなパーツもすぐ折る。不注意だらけのオレは0.3mm径の真鍮線で補強したりアンテナを置き換えたりして無敵になろうとしていた。しかし愛用しているゴッドハンドのクイックドリルビット(あらゆる直径のドリルを同じ規格で即交換できるスグレモノ)は最小の径が0.5mmなのだった。0.3mm径の穴を開けたい。そうしてオレはAmazonへ行き、求めていたソリューションを得た。

 いわゆるコレットチャック式(くわえ込む金属部をネジでグリグリ締めて固定するタイプ)のピンバイスはドリルの直径に合わせてコレットが数種類あるのを差し替える手間がある。しかしこのドリル刃は付け根の部分がすべて実測で3.2mm径で統一されており、0.3mm〜1.2mmまで0.1mm刻みで10本入り。常時3mm径のドリルを固定するためのコレットを使ってどんな大きさの穴も開けられるのが最高。

 コレットを入れ替えずにドリルの直径だけを替えられることの素晴らしさ、おそらくピンバイスを使ったことのある人ならわかるはず。まさにドリルの参勤交代である。ピンバイスを複数本用意するという解決策とどっちがいいかはみなさんの性格におまかせします。こういうのは自分の運用方法に合った選択が良いのだ(あと軸径が統一されていても複数のピンバイスにドリル刃を固定するドリル大名方式も当然OK)。

 首のところについている位置決めリングの色はランダムなのでドリルの径は肉眼で見えないくらい小さい数字を読まなければいけない。リングのところに油性ペンで直径を書いておくといいかもしれない。そして私はこの撮影中にうっかりピンバイスを倒し、0.3mm径のドリルを折ってしまった。はい。細いドリルはいくらちゃんとしたものを買ってもわりと簡単に折れます。とはいえ10種600円だからね。また買える値段なのがいいですね。

 極細の真鍮線もきれいに所定の位置でアンテナらしく収まり、根本のスプリングも相まって精密な感じになったぜ……。ということでみなさん、細いドリルをジャカジャカ入れ替えて使うなら、軸径が統一されたものをひと揃え用意するのがオレの運用的にはグッドだと感じました。ちなみに「タミヤからは軸径1.0mm統一でφ0.2mm〜φ0.7mmのドリルが、軸径1.5mm統一でφ0.8〜φ1.0mmのドリルが売られている」というのも覚えておくといいぞ。そんじゃまた。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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