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来た、来た、ついに来た!「ビーマックス/プラッツのでっかいF1キット、ロータス99T」をオープン・ザ・ボックス!!

 地上波放送からFormula1が消え、カーモデルのモチーフも多様化した昨今、F1マシンのプラモデルというのはだいぶレアになってしまいました。しかしF1マシンの模型はなくなったわけではなく、常にどこかのメーカーが供給する定番モチーフとして細々と続いていたのです。

 そこに、BEEMAXというメーカーが「1/12でロータス99Tを立体化するぞ」というビッグな夢をぶち上げたのです。F1の標準的なスケールは1/20、カーモデルなら1/24というところに、フラッグシップモデルとなりうるサイズ、1/12で突入してきたのだから、F1プラモデルファンは踊りに踊ったのでした。

 ロータス99T。日本人初のフル参戦を果たした中嶋悟と、”音速の貴公子”として知られる、伝説のアイルトン・セナがタッグを組んだ輝かしきドライバーズラインナップ。ターボ絶頂期にあって最強のエンジンを送り出した、ホンダのRA167Eを搭載。そしてフジテレビでの全レース放送、日本でのF1黄金期を迎える時代、それを象徴する1台にして、タミヤからも1/20スケールのキットが発売されている名車です。

 箱の中にドサドサと入ったパーツの数々。大きな箱の中身には、ボディカウルを包むための飾りがあり、こうしたパッケージングにちょっとした特別感を覚えます。

 ゴロンと一体化されて入っているカウルの状態で、すでに往時のF1の姿が見られます。後半部下面の一部を除けばほぼ実車同様の形で、これをクルー何人かでよいしょと持ち上げるシーンを、当時何度もテレビで見られたものです。

 ねっ。デカいでしょう。プラスチックなのにちょっとした重みすらあります。特大サイズのF1、カウルがここまで一体になっている意義を感じますよ……!

 箱の左にあったツールボックスはネジなどの金属、そしてケーブルやチューブ、サスペンションのプラスチックが入っています。さらに、ドライバーまで。箱が工具箱をイメージしたデザインになっているのも粋です!

 タイヤを運搬する台車を印刷したパッケージの中身はタイヤです。こういうちょっとしたパッケージのなかの梱包で遊ぶ、ワクワクさせるところは上手です。

 組み立て説明図の表紙! 古くからのF1ファンならわかると思うのですが、タミヤへのリスペクトがビシバシ伝わってきます! パッケージ内の梱包もそうですが、1/12スケールでタミヤがやってきたことにめいっぱい敬意を払っています。

 ああもう、まだランナーの一部にしかたどり着いていないのに、語ることが多すぎる! このうずまきのパーツがターボの大事なパーツで、とか……エンジンは組みながら見ていきたい。

 デカールもいい色で、品質もよい。ホンダの文字が輝いてますねえ! いまでもホンダエンジンはF1で活躍していますよ、オヤジさん……!

 ところで話は変わりますが、同時に発売されたのがこちらのディテールアップパーツセットです。箱も99Tカラーでおしゃれです。


 エッチングパーツや、ケーブル、シートベルト用のリボンなどが入っています。またデカールも。……デカールにはあまり言及しないんですけど、買えるうちに買ったほうが、絶対いいでしょうね。そのほうがラクダから。

 1/12のF1はやはりプラモデルのなかでも最上級のごちそうアイテムですが、じつはこのビーマックスのロータス99TだけでなくMENGモデルが1/12でF1マシンを発売しています。とんでもなく幸せなことで、もう頭の中であのころのF1を象徴する”TRUTH”が聴こえるような、そんな事態です。この2023年に、とんでもないことが起きている、胸躍るF1プラモデルの世界がある、というのを書いて、まずニッパーを握ることにいたしましょう。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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