福岡在住の友人と久しぶりに顔を合わせる機会がありました。このところ仕事でずいぶん大変だったそうですが、元気そうな顔を見て一安心です。リュックサックからおもむろに友人が取り出したのはエントリーグレードのνガンダム。ららぽーと福岡にそびえる実物大νガンダム立像に合わせた仕様の「福岡みやげ」でした。
筆者はいただきものはすぐに食べちゃうタイプです。友人と久しぶりに会えてうれしくなった筆者は、帰宅するなりおみやげを開けてビニール袋を引きちぎりました。タッチゲート式のキットということで、工具を準備する必要すらないのです。うれしい余韻が残っているうちに完成させちゃいましょう。
νガンダムのプラモデルは20年以上前のBB戦士や食玩キット以来の筆者です。白黒2色成形+シールという先入観があるので、ランナーの色数の多さにびっくりします。バーニアの内側のアクセントカラーまで成型色で再現されていることに加え、「福岡みやげ」ならではの華やかなカラーリングでうれしさが続きます。アルコールはまだ残っていますが、組み間違えの心配も皆無。友人と語らった楽しい時間から、そのままプラモデルを作る楽しい時間になだれこんでいきます。
カメラアイのパーツはミントグリーンの成型色。マスクの部分と隙間が開くように設計されており、そこに影が落ちることで縁取りの黒い部分が表現されるという仕掛けです。今までになかった立体の解釈&墨入れ/シール貼り要らずの構造で、新鮮な感動があります。
ガンプラに付属のシール・デカールの類は日頃あまり貼らないタイプの筆者ですが、なにしろこれは「福岡みやげ」。実物大立像に準じた状態で完成させることにします。シール貼りは不得手な筆者ですが、それでもデカールほど気負わなくていいのはありがたいところです。レインボーな特別仕様のマーキングは薄手のしっかりしたテトロンシールです。位置決めの苦手な筆者は、シールの糊面に水をびちゃびちゃにつけて貼ります。もともと粘着力が強いので、しっかり圧着してやれば剥がれることもありません。
νガンダムといえばシックなカラーリングが魅力のひとつですが、こちらのカラーリングもおみやげらしい華があります。一緒にもらったショッパーと記念撮影もしちゃいます。
「福岡みやげ」といえば通りもんや辛子明太子のイメージが強いですが、工具不要でパッケージ内で完結するうえに設計の妙を味わいながらサクサク作れて華やかなこのEGνガンダムも、もらってうれしい「福岡みやげ」でした。生ものではないので、渡す方も貰う方もそれほど気負わなくてよさそうです。色気より食い気の筆者なので他人へのおみやげにも乾きものを選びがちなのですが、ご当地プラモもアリだな…と思う今日この頃なのでした。
1994年生まれ。恐竜の化石から骨格図を描き起こしてごはんを食べています。著書に「ディノペディア Dinopedia: 恐竜好きのためのイラスト大百科」、「新・恐竜骨格図集」、イラスト展示制作に「恐竜博2023」、「ポケモン化石博物館」ほか多数。