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ハードワークもいける!!最初の1本としてもオススメできるベーシックなプラ用ニッパー「ツノダ スリム プラニッパー」

 模型工具売り場で、ふと見かけたのがこのツノダ製スリムプラニッパー。模型用ニッパーもたくさん発売されていて、私もいろいろ使っているのですが、思い返すとこの趣味をはじめて、父の電工工具バッグから持ち出して握ったニッパーがツノダ製のちいさなニッパーだった(のちにボロボロになったニッパーに、ツノダのマークを見つけて知った)……と思い出したのでした。

 金型から生まれてきた模型人間からするともう忘れていたのですが、そもそもニッパーってたくさん種類があって、電工用のニッパーはこうやって被覆剥きの穴があったり、刃もクサビ型だったりと模型用とはおおよそ異なる形をしています。

 刃の厚みもあって、ランナーとパーツのあいだに刃が入れにくい。でもこれを使って私はいくつかプラモを組んでいたんですよ。

 刃が遠いからゲートが残ってしまう。当時はデザインナイフでカットするまでがセットでした。これじゃ大変、というので工具バッグからフラットな刃で使えそうだった小さなニッパーを持ち出したんですよね。

 今回のスリムプラニッパーは、模型用ニッパーが小ぶりなものが多いのに対して、結構大きいサイズです。プラモデルに限らない、対プラスチック用のニッパーらしさかもしれません。

 おかげで刃の長さも結構あります。16mmの刃はあまり見かけませんね。根本のほうで4mmのプラ軸までは切断できる、という性能があります。

 そして名前の通りスリムなので、こうした細いところにも入っていきます。全体の大きなサイズから受ける印象とは違い、刃先はスマートなんです。

 そして刃もピッタリ揃っています。プラスチック用のニッパーはパーツに寄せるためにこういうカタチをしています。

 刃が大きい利点として、プラ板などの加工がやりやすい、というところがあります。刃を差し込みすぎると、根元の支点がプラ材をつぶしてしまう……なんてことがありますが、一撃が長いおかげで結構な余裕があります。

 大きいパーツの端もバッサリいけます。切れ味もそこそこあって、気持ちいいですね。

 最近は”ゲートカット用”に特化したプラモデル用ニッパー。そんな潮流のなかでも、逆にサイズが大きいのがポイントになるのがこのツノダ製スリムプラニッパーでしょう。シンプルに模型製作の最初の一本としても使えるし、現在ゲートカット用を使っている人には、プラのざっくり加工をするための2本目としてもオススメできるアイテムです。ひさびさに出会ったツノダのニッパーによって、あらためてこの工具の奥深さ、ちょっとした違いが大きな使用感の違いになること、ボロボロになるまで酷使してゴメンねあの青いニッパー……と、さまざまな思いが湧き出したのでした。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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