

小さい飛行機は不安だって? 見よ、この頼もしい無骨なリベットを!PBBやタラップ車を使わず、地上から直接乗り込むアイランダーは、搭乗の際に機体を間近に見られる。ガシッとした頑丈そうな胴体は、皆が抱く不安を一瞬で吹き飛ばしてくれる。今日はヨロシク頼むぜ。
ブリテン・ノーマン アイランダーという名の飛行機がある。かつて沖縄や伊豆諸島など、全国の離島で活躍した定員9名の旅客機だ。 離島出身で高校生の頃から飛行機好きだった私にとって、当時活躍していたMD-81やB737-500のような大きな飛行機に乗る機会はなく、初めて乗った飛行機がこのアイランダーだった。あれから20年近く経ったいま、Airfixの1/72スケール アイランダーを入手した私は当時の体験を振り返ることにした。 さぁ、アイランダーに乗って飛んでみよう。

おぉ、パイロットさんが2人も付いてる。軍用仕様のごっついヘルメットを被ったマイケルと、空自を退官後に地元エアラインで活躍する高橋機長と命名。凄くリッチなモールドで高橋氏の左胸のウィングマークが眩しい。

ミニバンではない、飛行機である。
運転手ではない、高橋機長である。
通路なし、リクライニングなし、飲み物なし、空調の代わりに備えられた団扇と下界がよく見える大きな窓が数少ない機内サービスだ。 低空をゆっくり飛ぶアイランダーに与圧装備はない。だから機内も窓もご覧の通り広々設計なのだ。この大きな窓からキラキラと輝く海がよく見えた。

離島路線のフライトタイムは短い。まもなく着陸体制だ。カバーに覆われているメインギアは鳥の足のような美しさ。脚は固定式なので、出し入れする為の「ウィーン ゴーゴゴゴ」の音と振動もなく、軽やかにタッチダウン。

本日もご搭乗頂きありがとうございました。
雄大な大自然の中だけではなく、時には厳しい環境でも飛び続けるアイランダー。その勇姿を再現するため、スミ入れ塗料をドカっと塗って、ササっと拭き取り完成。綺麗だけが美しさではない、機体の隅々に残った奮闘ぶりがチラッと見える「美しさ」がそこにある。 日本では既に運航する会社はなく、国内では見ることすらできなくなった絶滅種だが、プラモを通じてその記憶を振り返ることができた。 初めて乗った飛行機、離陸する時のG、上空から見た地元の海の輝き、着陸した瞬間の衝撃。その全てをアイランダーが教えてくれた。
まだ世界のどこかで元気に飛んでいるのだろうか。ありがとう、アイランダー。