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あなたのスキルに合わせてみごとな銀の花が咲く/nunu アウディA4 BTCC

 全部シルバーのプラスチックでできたアウディA4 BTCC。しかしnunuブランドのプラモデルは「組み味抜群&デカールがパーフェクト」というのが特徴。別売りのディテールアップパーツセットを買えば達人のような塗装テクがなくてもすごく実感のあるカーモデルが完成するんです。ホントだよ。塗装してもOKだし、塗装しなくてもかなーり満足できる仕上がりになります。

 薄くて発色良くて余白がほとんどない至高のデカールはもちろん、窓のフチの黒いところを塗るためのマスキングシートも付属。カーモデルの難しいところ、完璧にフォローしてくれています。デカール貼るの苦手って人でも大丈夫です。同じ品質のデカールがどれくらい上質なのかはBEEMAXブランドの製品を紹介した過去記事を参照してください。すごいんだぞ。

 さて、このキットの大トロはズバリ、車体前方のアンダーパネル(裏返さないと見えないけど!)です。NACAダクトの大家族。大小11個の不思議な形をした開口部がズラリならんでいます。空力的な抵抗を極限まで減らしながら効率的に空気を取り入れるNACAダクトは戦闘機やレーシングカーでよく見られるディテールですが、こんなに密集してるの見たことないよ。NACAダクト好きにはたまりませんねコレ。

 四輪駆動のラリーカーで強さを発揮したアウディがオンロードのレースでも四輪駆動にすれば速いんじゃないの?と持ち込んだA4。流石にツーリングカーに四輪駆動は重たくなるしそもそも二輪駆動でも充分速いっしょ……という先入観を覆してフツーにチャンピオンを獲得します。上に見えてるドライブシャフトがその証。

 ブレーキ周りを見ても分かる通り全体的にはパーツは少なめにまとめられているので組み立てで心が疲れてしまうこともありません。内装の一部が黒い以外はプラスチックのシルバーをそのまま活かしても大丈夫。ちなみにディテールアップパーツセットに入っているデカールで内装の黒い部分とかカーボンコンポジットの網目なんかは大部分が補えます。

 シルバーのボディに直接デカールを貼ってもこの仕上がり。巨大なアウディのロゴが車体の側面からリアに回り込むデザインも眼に鮮やか。パーツ構成、デカール、ディテールアップパーツ(というか塗るのがめんどくさい人用のサポートパーツだな!)の三段構えによって、作り手のスキルレベルがどこにあっても「できることをやれば結構な見た目のものが完成しますよ」というきわめて懐の深い仕様になっています。作ろうぜ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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