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君と海に行きたくて/タミヤ グラマン F-14A トムキャット(後期型)発艦セット

 土砂降りのGW最終日、どうしても観ておきたかった博覧会が都内であり、意を決して外出することにしたのであった。まもなく連休が終わってしまうという喪失感と、傘を差していても横から吹き込む雨粒で濡れていく下半身。目的の博覧会は予想通り最高の内容で大満足だったのだが、賑わっていた会場を出た直後のそれらに対する感情に耐えられず、予定にはなかったタミヤプラモデルファクトリー新橋にも寄っていくことにした。

 とくにコレといった目的がある訳ではないが、この空間は喫茶店のような落ち着く雰囲気を纏っており、たくさんの模型に囲まれながら店内を歩くだけでも満足感がある。そして何より好きなのが、タミヤ製キットのランナーを1枚単位でバラ売りしているコーナーを覗くこと。メーカー直営店としては意外な、遊び心のあるランナーがこっそり販売されていたりして、つい手に取って笑顔になってしまう。

 1/48 グラマン F-14Aトムキャット(後期型) 発艦セットのUランナー。個人的にこのキットの主役はこのランナーだと思っていて、戦闘機の両翼をガッシリ支える主桁が大きく配置されているほか、どんな時も最高のパフォーマンスを発揮してくれる「彼」も中央に配置されている。そう、シューターアニキだ。

 艦上から戦闘機をとんでもないパワーで空に放つカタパルト、そのカタパルトを作動させる合図を全身で表現するのが彼の仕事である。まず思い浮かぶのが映画『TOP GUN』あるいは『TOP GUN Maverick』のオープニングではないだろうか。洋上の茜色に染まる空に、シューターの合図で解き放たれていく戦闘機たち。そうだ、彼の居場所は海の上で、天気は晴れているべきだ。それなのにココはコンクリートジャングルで、さらに天気もこの雨。

 「君を、海に連れて行ってあげたいんだ。窮屈なランナーから解放されて、よく晴れた海にさ。」

 ”Top Gun Anthem”を流し、シューターアニキをランナーから切り離していく。彼のビシッと伸ばした腕が、海を見たくてはやる気持ちを体現しているように見えた。

 「Going off!」
 お待たせ。ほら、ココが君の居場所だよ。

たまごんのプロフィール

たまごん

ごく稀に真面目にプラモデルを作るらしいが、基本的には酒の力を借りながら夜な夜なミキシングでモンスターを生み出す等の活動に力を入れている。

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