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プラモデル界でいちばんの美女現る!? エクスプラスのヴァンピレラ ホセ・ゴンザレス エディション!

 なんで箱の裏を撮影してるんでしょうね。これは貼り箱と言って硬いボール紙の上に印刷した光沢のある紙を貼って仕上げられたプラモデルの箱なんですよ。すごくコストがかかる。そのかわりとても頑丈で、持ったときのカッチリ感も印刷の質も素晴らしいのです。エラい!ということで、文字通りの箱入り娘、エクスプラスのヴァンピレラちゃんです。以前にも同じメーカーが同じモチーフで立体化していますが、今回はヴァンピレラというキャラクターを生み出したホセ・ゴンザレスが、実在する女性をモデルに描いたコミックのカバー用イラストをプラモデルにしましたよ、というエディションです。

 ザラッとした紙に印刷された説明書はすべて英語表記。でも日本のメーカーなんですよエクスプラスって。この縦長に折りたたまれた感じとか、あえて順を追わずにドカンドカンと組み立てが進んでいくイラストレーションの配置がいかにもアメリカン・プラモデルという感じで、真面目にオマージュすることの良さをビシバシ感じます。なによりこの凛々しい立ち姿がシンプルに作り上げられていくことが目に飛び込んできて、なんだかウキウキしてきますね。

 プラスチックモデルでこの睥睨するようなまぶたの閉じ方、鼻の穴と唇の写実的な造形をここまで現代的に彫刻したものはちょっと思いつきません。ワンパーツでありながら、顎の下やエラのライン、耳の構造までしっかりと抜けているのはまさに「金型の芸術!」という感じで、これはちゃんとお化粧を施せばとんでもない美人に仕上がること間違いなし。説明書にはちゃーんとメイクの手順も書いてありますから、臆せずトライしましょう。

 胸からおへそにかけて大胆に開いたセクシーな赤い衣装は別パーツでご用意(以前発売された最初のバージョンでは衣装が胴体と一体成型で、塗り分けが必須でした)。臍の下のコウモリ印(ちょっとアレンジされてかっこよくなってる!)も抜き合わせになっているので、ここをゴールドでちょいちょい〜と塗ればまるで色分け済みプラモのように組み立てるだけっ!

 胴体にふんわりと衣装のパーツを乗せるだけで、息を呑むような女性のボディラインが姿を現します。すこし褐色がかった肌色がプラスチックで再現されているのもまた良し。1/8スケールでかなりボリュームのあるヴァンピレラのフィギュアを自分の色に染めていく体験を味わってください。オールドスクールな仕立てのパッケージですが、パーツの合いはさすがの最新キットです。みなさんも、ぜひ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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