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MODEROID『ブレンパワード』のヒメブレン/腕の「フチだけオレンジ」を筆塗りで攻略しよう!

 手首のコダワリがエラいプラスチックモデル、MODEROIDのヒメブレン。気持ちいいところだけスミ入れしてそのままガバーっと組めばはい優勝オッケーありがとうというつもりでニッパーを握ったのですが、どうしても気になるところがひとつだけ。それは前腕の装甲のフチだけオレンジに見えるところ。しかも焦げ茶色のパーツにオレンジのラインですよ。幅1mmちょい。これを塗るんですか?オレンジって発色しないよ?面倒じゃない?大丈夫。シタデルカラーの筆塗りならね!

 プラスチックに直接水性塗料を塗るのは「できるけど、ちょっと不安」って感じです。塗料を薄めすぎると弾くし、ボテッと乗せても手で触っているとカドが剥がれてきたりしがちなので。ということで、塗料の食いつきを良くするために「足付け」をします。平らなヤスリでオレンジにしたいところをさらっと撫でるだけ。

 オレンジに塗りたいフチの部分にだけヤスリをサッとかけて、そこが見た目にガサガサになればOK。このこまかい傷に塗料が食いついて、乗りも定着力も向上します。ほんの1分くらいで終わるから、水性塗料を塗る前に儀式だと思ってやりましょう。曲面とか平面に塗りたいときはスポンジヤスリがいいよ!

 シタデルカラーでオレンジを塗るときには鉄則があります。まず下地にこのジョケイロ・オレンジをひと塗りすること。赤ラベルの「BASE」と書いてある塗料は「隠蔽力が高く、上に塗る色の発色を良くする」という効果があるぞい。

 ほんの0.5滴くらい水を含ませた面相筆の腹にジョケイロ・オレンジ塗料を取って、パーツのフチに乗せます。あんまり薄いのを何度も塗り重ねるのではなく、一発でビシーッと乗る濃さと量を掴みましょう。こればっかりは文字で書くより実践で覚えたほうがいい。くすんだオレンジのラインがキレイに引けました。はみ出し?いまのところは気にすんな!

 くすんだオレンジを鮮やかにしたいときはこれ、トロール・スレイヤー・オレンジです。青ラベルの「LAYER」は下地(BASE)の上に重ねることで鮮やかな発色を得られる塗料です。隠蔽力(下地を覆い隠す力)が弱いので、濃い色のプラスチックにいきなり塗っても鮮やかになりづらいのと、ムラができやすい。だから下地を塗っておくんだな〜。

 これも0.5滴の水を含ませた面相筆の先に塗料をすくい、さっきと同じところに重ねていきます。みるみるうちにパキパキのオレンジになるのが楽しいぜ〜。筆はタミヤのモデリングブラシPRO II(小)を愛用しています。含み良く伸び良く穂先がまとまるのでこれがなかったら俺のモデリングライフは暗黒と言っていい。はみ出し?ここでも気にしなくていいぜ。

 最後にほんの少しだけキッチンマジックリンを染み込ませた綿棒ではみ出したところをこすります。パーツのフチだけに塗料が残るように側面をゴシゴシすれば、綺麗サッパリオフできます。これを覚えるとけっこうこまかい塗り分けも怖くなくなるぞい。

 胸、股関、スネの前面は最初からオレンジ色のプラスチックをはめ込む仕様になっていますが、前腕のフチのオレンジもけっこう目立つのがヒメブレンの特徴。筆でピャッと塗るだけで、こんな仕上がりになります。ヒメブレンをお迎えしてカッコよくディスプレイしておきたいあなた、ぜひともここだけトライしてください。イイぞ〜。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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