ラメ感の無いメタリック塗装に挑戦。クリスタルなプラモデルを手に入れた話/タミヤのマツダ ロードスター MX-5

 最近のマツダ車の赤はとてもいい色だ。公道ですれ違うたびにそう思う。天気によって明るくも暗くも見えるような、深みのある上品な赤。「ソウルレッドクリスタルメタリック」という色らしい。長くてカッコいい名前だ。

 マツダのblogを見るとどうやら重要なのは”研ぎ”で、下地の美しさが塗装面の美しさに直結している様子。マツダ社が様々な試行錯誤を繰り返し、量産化に成功させた「匠塗」という色の一つなのだという。

 ちょうど最近、家の車を買い替えようという話になり、私は妻に「マツダ車の赤がいいです!」と進言してみた。妻は「う~ん、白がいいです!」とのこと。普段メインで使う妻の意見は尊重しなければならない。仕方ない。しかし諦めきれない。そこで私はその無念をプラモデルにぶつけることにした。受け止めてほしい、プラモデル。

 さて、タミヤの1/24 NDロードスターはボディやホイールが真っ白なので、塗装して楽しむにはもってこいな仕様です。これを私がいつか見た「ソウルレッドクリスタルメタリック」の印象のように持って行きたい。

 タミヤカラーにはマツダ車の赤にバッチリな「ピュアーメタリックレッド」という素敵な色がある。説明書の塗装指示もこの色だ。普段の私ならこの色をバシッと塗って完成とするハズだが、今日はなんだか気分は「匠塗」の職人なのだ。ラメ感の無いメタリックに仕上げてみたいと思う。

 そこで取り出したのは、私のお気に入り塗料の一つ、クレオスのMr.メタルカラー「クロームシルバー」だ。これをエアブラシで吹く。上の写真で塗り肌が粉っぽくなっているのがお分かりだろうか。これをガーゼのような柔らかい布でゴシゴシ磨いていくと……。

▲ボンネットの右側だけ磨いた状態。

 見てほしい。完全な鏡面とまではいかないが、その一歩手前の、粒子感の無い磨かれた金属の色になった。爪で擦ったり、ぶつけたりすると最初からやり直しになりかねないので、普段聴いている音楽(70’sディスコ)も消し、慎重に作業をした。踊らずにプラモを塗ると上手くいく。

 そしてさらにこの上から半透明のクリア塗料、「ディープクリアレッド」と「クリアルージュ」と薄め液を1:1:2で調合し、エアブラシでダクダクになる一歩手前まで吹きつける。いわゆるキャンディ塗装だ。色々と試した結果この2色の配合が、私の思う「なんとなくソウルレッドクリスタルメタリック」なのだ。

 なかなかうまくいった。ホコリが乗ると台無しなので、部屋の片付けはしたし、掃除機もかけたし、先日買った空気清浄機までガンガンに回して塗装した。それでもボンネットに若干ホコリが乗ってしまったが、最善は尽くしたので後悔はない。しかし、パーティングラインなども無く、塗っただけでここまでキレイな状態になるのでとても素晴らしいキットだ。これから行う組み立てのモチベーションも爆上がりである。

 我が家にはたぶん赤い車がやってくることはないだろうが、この小さな赤いロードスターは、デスクの上で、見たい時にいつでも綺麗な塗面の輝きを私に見せてくれるだろう。

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ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。