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金属色の違いや使い方を覚えたい人必見/『モデルアート プロに学ぶメタル塗装の極意〜キャラクターモデル編〜』ブックレビュー!

 メタリックの輝きは見た目に美しく、完成品に見どころを作ります。メッキ調塗料などは近年さらに進化を遂げて、より美しい表面を手軽に、さらに薄い塗膜で表現できる商品が多く発売されています。ただそれだけ数が多いということで、自分に合った塗料を探すのが大変になってきたのも事実。ということでメタリック塗料のまとめはとても人気があります。

 今回モデルアート社が発売したのが『プロに学ぶメタル塗装の極意 〜キャラクターモデル編〜』です。スケールモデルでも使う場面の多い金属感の表現だけでなく、キャラクターモデルだからこそ使いたいメタリック塗装で「作ったモデルのキャラクター性」をも表現する使い方が見られます。

 本書ではまず、なぜメタリック塗料がたくさんあるのか、そしてメタリック塗料の違いは何なのか? こうした根本的なところから解説がはじまります。

 そして原理の話がしっかりあります。いわゆるソリッドカラーとの違いや、メタリックがなぜ輝くのかという話まで、漠然と塗っていたメタリック塗料の真相に触れられます。メタリック塗料と通常塗料の違いをお隣さんに教えることができるようになりますよ。

 各種メタリック塗料のサンプルが最高の塗りで並べられているので、自分が使っている塗料の性能がしっかり出ているかすら確認できる、最高の便覧です。じつはメタリックの輝きは地味に写真で映すのが難しく、カメラマン泣かせだったりします。銀のデカールは灰色になるし、色のついたメタリックは濃い色ぐらいになってしまうことが多いので、同じように見えてしまう銀色の細かい差をしっかり紙面に収録していること、これ結構すごいです。

 この塗装サンプルとして使用されている「鏡の模型」(光硬化レジンで作られたものだそうです)が、より塗料の色味や輝きをわかりやすく提示してくれています。サンプル用とはいえ、たくさん作るの大変だったでしょうね……。周囲の飾り部分によく塗装見本として使用されるプラスプーンとは違う凹凸があるので、複雑なフレームのパーツなどでメタリックがどういう見え方をするのかをイメージしやすいでしょう。

 そして実践としてキャラクターモデルをしっかり完成させていきます。ガールズプラモや映画のシブいキャラクター、全身をメタリックで覆ったロボットまで、多くの作例でみなさんも使ってみたいポイントが必ず見つかるはず。

 ありがたいのはメタリック部分の話にとどまらず、使ったキットの金属色でないところの解説もあることです。30MSの彼女はどのカスタムパーツまで使ったかまで書いてあって、そういったカスタマイズの視点もしっかりしています。

 作例がまとまったページでも異彩を放っていたスコープドッグ、これがどうなって完成形になるのか……おもしろすぎて一見の価値ありです。結果だけでなく過程もおもしろい。作例ひとつひとつにちゃんと方向性があって、メタリック塗料の豊富さやその使い方が違うので、とても参考になります。本の分厚さも納得です。

 小ネタも含め、メタリック塗料の種類や実践を、ここまで丹念に解説した本はこの本だけです。スケールモデルの金属色を塗りながら、「もうちょっとメタリックカラーの知識をつけなきゃなあ」と思っていた私に、まさにこの本が完全にぶっ刺さりました。金属色の違いや使い方を覚えたい人には最高の一冊です。みなさんも、ぜひ!

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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