50年以上の歴史を紡いでいるタミヤのキングオブ戦車模型、1/35スケール タミヤミリタリーミニチュアシリーズ。その膨大なラインナップの多くはいまでも購入することができ、現代のモデルと合わせて楽しむことができる。
こんな風に普通に書いているが、それって本当に素敵で異常なことだ。僕がことあるごとに「タミヤの模型は普通であって普通じゃないところが好き」と言っている理由のひとつがまさにこれ。タミヤ ミリタリーミニチュアは50年以上の時を模型同士でいとも簡単に繋いでしまう……共存しお互いを高め合うことができてしまうのだ。半世紀前のプラモと令和のプラモを並べて世界を楽しむことができるプラモって他になかなかない。
僕は先日、タミヤミリタリーミニチュアの初期に発売された「No.20 ドイツ陸軍 ハノマーク」を作った。このような初期アイテムは、現代のキットに劣るところも細部に散見される。しかし、組み上がった時の佇まいはさすが。リベットのディテールも十分にかっこよく、僕は普通に感動してしまった。そして、これだけカッコいいなら、今のプラモと合わせたらさらに素敵な風景が生まれるはず! とワクワクしながら「ドイツ歩兵セット 大戦中期」を買いに行ったのだ。
往年のレジェンドと、現在のヒーローがタッグを組んだりする光景はいつだって眩しい。この日僕はタミヤ ミリタリーミニチュアでその光を浴びてしまった。ずっとやってみたかった。店頭でも普通に買うことができるレジェンドタミヤMMが、新たなMMとマリアージュする瞬間を。
今の服と古着を合わせて、自分なりのコーディネートを組むなんて提案がされるように、プラモもガンガンそうやって遊んで良い。昨今発売されたドイツ兵セットやアメリカ兵セットは、まさにタミヤMMの膨大なラインナップと僕たちを繋いでくれるナイスアニキ。「今の時代のプラモ」を買って、「ちょっと昔のプラモ」と合わせてみる。ヴィンテージライクな遊びが、こんなに気持ちよく楽しめるなんて、本当にタミヤ ミリタリーミニチュアは最高なのだ。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)